1/64スケールシリーズの始祖
ここまでたくさんのF1 1/64シリーズを紹介してきましたが、そのルーツともいえる存在がこちらのダイドー フェラーリシリーズ。入手方法を詳しく知らないのですが、噂によるとダイドー製品の購入キャンペーンの景品だったのだとか。
F2003GAまでがラインナップされていたので、おそらく2004年頃に登場したものなのではないでしょうか。結構な人気だったようでかなりの数が出回っており、几帳面なコレクターの多さを象徴するかのように20年近く経った今でも未開封品を手に入れることができます。私も購入したのは2015年だったのですが、数年の時を経て開封です。
【フェラーリ375F1 F.ゴンザレス 1951】
第1弾はF1-2000だったのですが、このシリーズには5-60年代のクラシックマシンが多くラインナップされました。最初は初優勝を挙げた375F1からご紹介。ブリスター梱包の組み立て式で、最初のシリーズには京商1/64シリーズのあの有名な黒い台座が付いていませんでした。
【フェラーリ500F2 A.アスカリ 1952】
1952年のチャンピオンマシンもラインナップ。このダイドーシリーズは第2弾までとなっており、以降は京商サークルKシリーズとして継続され、未だに人気のある1/64ラインナップが形成されていきました。まさにこのシリーズが1/64のF1モデルカー業界を作り上げたと言ってもいい存在でしょう。
【フェラーリD50 J.M.ファンジオ 1956】
1956年のチャンピオンマシン。ランチア製のマシンながら扱ったのがフェラーリのためラインナップ。京商サークルKシリーズに移行してからはブリスターと一体化していたマシン紹介がカード化され、コレクション性を高めるマシン名入りの台座がセットになりました。あれがかっこいいんですよね。何もないと1/64はおもちゃそのものって感じで高級感を感じません。
【フェラーリ246F1 M.ホーソン 1958】
1958年、1勝でチャンピオンになったホーソンのマシン。ダイドーシリーズには70年代以降のマシンも含まれているのですが、そのほとんどはサークルKシリーズで台座付きモデルとしてリメイクされました。現状台座がないのは5-60年代モデルのみですが、救済される未来はまず来ないでしょう。
【フェラーリ156F1 P.ヒル 1961】
ノーズが特徴的な1961年のチャンピオンマシン。ヒルは王座をチームメイトの死で獲得し、王者として母国凱旋となった次のレースを欠場するエピソードが好きです。未だに美しいと思う一台なので、1/64でモデル化されているのは嬉しいですね。
シャークノーズと呼ばれた穴あきノーズもしっかり再現されています。台座がないのがつくづく惜しい……。
【フェラーリ158F1 J.サーティス 1964】
最後は1964年のチャンピオンマシンとなった158F1。チャンピオン獲得レースは白いカラーリングだったので、実は赤い158F1はこのブログでは初登場だったりします。
いかがでしょうか。どれも可愛らしいですね。ダイドーシリーズはこのほか抽選でディスプレイケースやトランスポーターも当たったそうで、オークションサイトなどで存在を確認できます。決してレアモデルではないと思うのですが、リサイクルショップに行くと未開封品を簡単に見つけることができますよね。コレクターみんなが20年もの間未開封で引き継いできたかと思うとちょっと面白いです。
2010年代半ばのシリーズ消滅まで約10年間、ものすごい勢いで拡大した1/64シリーズ。コンビニでF1ミニカーが買えた時代が懐かしいですね。ていうかもうサークルKもなくなっちゃって久しいね……。
F1の1/64シリーズは長らく休止状態でしたが、22年よりスパークがこのスケールも引き継いでくれることになり一安心です。日本の狭い住居環境を思うと、このスケールが一番普及しやすそうですからね。
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