ザウバー40周年記念
【ミニチャンプス ザウバーC29 小林可夢偉 ドイツGP 2010】
ザウバーのモータースポーツ活動40周年を記念して特別ロゴが掲載されたこのマシン。小林可夢偉は残念ながら11位完走と入賞まであと一歩届きませんでした。
2010年のドイツGPはザウバー・小林可夢偉にとってはまさに無風のレースで、特に見どころのないまま無得点で終わります。このレースの注目は当時禁止されていたフェラーリのチームオーダーの復活が全てを持って行ってしまいましたね。
中盤戦から後半戦にかけての可夢偉選手はマシンの信頼性向上から完走率が高まり、その完走したレースでは中団ドライバーの中でも上位の入賞率を誇りました。トップ3チームとルノーで上位が埋まってしまうため獲得ポイント総数はそれほど高くなかったのですが、最終的にコンスト8位のチームでドライバーズランキング12位を記録します。ルーキーながらワークスを失ったチームを引っ張る大黒柱の活躍でしたね。
そんな状況化、オーナーのザウバーはこの好調が彼の腕なのかマシンの性能向上なのかを確かめるため、終盤戦でチームメイトをデラロサからハイドフェルドに交代しました。前年までこのチームでフル参戦していた現役ベテランとの直接対決となりましたが、見事彼をも上回りチームからの信頼を確たるものにします。
ザウバーは自身がヒルクライムに参戦するために1970年に製造したザウバー・C1からはじまり、この年で40周年を迎えました。ここから14年経過した現在、チームはアルファロメオに渡って一時F1から名称が失われたものの、アウディへの移行期に際して再び復活。息の長いチームですねぇ。いろいろなチームと提携しても母体は変わらないのだし、ずっとBMWザウバー方式で名称を残せばいいのにと思いますけどね。
BMWからの引継ぎのドタバタもようやく落ち着き安定して戦えるように後半戦。予選が振るわないときも多々ありましたが、それでも着実に作戦を遂行・オーバーテイクを難なく決めて入賞を果たしていく彼の姿はとても応援しがいがありました。「2010年の活躍はマシンの性能を見るにこれが限度だろう、来年のザウバーには頑張ってほしいなぁ」と翌年に目を向けていた最中、終盤の日本GPであの伝説が披露されるのでした……。
このレースでアロンソ時代の序列が明確に決まってしまったマッサ。確かに優勝するには遅すぎたのでタイトル争いに対しては正しい決断だったと思います。悲しいのここまでしても王座には届かなかったからで、2012年のアメリカGPなんて予選後に「アロンソを奇数列にするため」だけに自主的にペナルティを受けたのにねぇ……。
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