1/87 ミニチャンプスシリーズ

おそらくF1ミニカーで最も小さいスケールとなる1/87シリーズ。ミニチャンプスからマクラーレン時代のセナ一式とシューマッハの一部のモデルがリリースされたのを最後に新作が出ていないので、もう30年近くも新作のないスケールとなっています。

【ミニチャンプス　マクラーレンMP4/4　A.セナ　1988】

セナはマクラーレン在籍時代の全てのモデルがリリースされました。毎年リリースされていたわけではなさそうなので、発売は1993-94年のミニチャンプス参入当初のラインナップなのかなぁ？

【ミニチャンプス　マクラーレンMP4/5　A.セナ　1989】

ケースの寸法は1/64と同一で、1/64とは台座の加工が異なります。このカーブ加工された台紙のミニカーって1/87スケール以外では見ませんね。ちなみにシューマッハは1/43同様コレクション番号が付与されているそうなので、新規に集めるにはとっても大変そう……。

【ミニチャンプス　マクラーレンMP4/5B　A.セナ　1990】

1990年、2度目のタイトル獲得モデル。チャンピオン獲得マシンは全てマシン名にしっかりWorld Championの文字が印字されています。

【ミニチャンプス　マクラーレンMP4/6　A.セナ　1991】

1991年3度目のタイトルを獲得したMP4/6。ここまで画像を見ている方はお分かりだと思いますが、このスケールでもしっかり造形を変えてきていて当時のミニチャンプスのこだわりを感じますね。

【ミニチャンプス　マクラーレンMP4/7　A.セナ　1992】

ウイリアムズのアクティブサスに手も足も出なかった1992年。ちなみにミニカーはネジ止めではなくSparkyのようなT字のピンを回転させてフックで固定させる方式です。裏側は空洞なんですよねこれ。

【ミニチャンプス　マクラーレンMP4/8　A.セナ　1993】

マクラーレン時代最後の一台。ミニチャンプスリリース初期のモデルにはこのように「VICE」の文字が記載されています。これは結構好きな表記なのですが、ドライバーやチームとしては堂々と2位と名乗って売りたくないのかすぐに撤回されました。

ここから近影画像。MP4/6を取り出しました。各種ロゴの印刷がしっかりしているので、おそらくリリースから30年近く経っているのにもかかわらずはっきりとしています。白のプラスチックに黄ばみもなく、非常にコンディションが良いです。中古品ですが、前のオーナーさんが大事にしていたのかな。セナ関連の中古品、こと状態がいいマシンを買うときは「きっと前のオーナーはF1ブーム中ににわかファンじゃない、がっつりファンだったんだろうなぁ」と感じます。大事にしたいですね。

このサイズでアップすると、あまり1/64との差がわかりませんよね。サスペンションも適度に細く、ヘルメットロゴも細かく印刷されているのでおもちゃ感がありません。むしろこのサイズでこの出来だからこその高級感を感じる一品です。当時の定価を調べられなかったんですが、1/43・1/64との価格差はどれくらいだったんでしょう？

さすがに1/87サイズをマルボロ化するデカールはリリースされていなかったでしょう。デビュー当初のミニチャンプスは1/18からこの1/87まで4スケールの大展開で、高いクオリティと速い生産スピードで先行するオニキスを駆逐していったと言われます。最近のスパークみたいですね。その後ミニチャンプスは「ミニチャンプス」というブランドを確立できたので近年はそこに籠城しながらちまちまやってますが、歴史を見ると今後はどうなることやら……。

セナとホンダの関係はそれを詳しく深堀せずとも、最近のフェルスタッペンとホンダの関係性から「こういう信頼関係だったのかな」と感じることができますね。2期4期はタイトルを獲得していますし、3期もブラウンGPの用意が出来ていたし、それだけに出入りするのが勿体ない……と思ってしまうのがファン目線ですが、ドライバーからすればたまにしか現れないレアサプライヤーのように出てきたらぜひとも手を組みたいと思わせる存在になっていたりするのでしょうか。あのアロンソのアストンマーティンでの「生涯プロジェクト」にホンダ5期活動が含まれるなんて、ねぇー。

最後に各スケールミニカー比較。左が1/43ですが、1/64や1/87と比較するとすごく大きく感じますね。手元に1/64があったのがMP4/6だったのでそれで比較していますが、MP4/4であればこれに加えて1/18と1/8のF1ミニカー史上最多、全5スケールでの展開となっています。さすがセナ、すごいね。

セナのミニカーは通常版、旧セナコレ、新セナコレ、さらに2024年に案内されたセナコレ2024とバリエーションがとにかく豊富なので、集める方は大変ですね。そろそろ決定版を出せよ！と思いそうですが、それが最後になると思うともう少し待ちたいのがファン心理だったりするのでしょうか……。