意外と話題にならず

【ミニチャンプス メルセデスW01 M.シューマッハ 2010】
伝説のワークス、メルセデス復活に際して同郷の偉大な伝説ミハエル・シューマッハも復帰を決意。ハイドフェルドのシートを奪う形での参戦は大いに話題になりましたが、盛り上がったのはシーズン前だけでした。

2009年のマッサの事故で代役として名が挙がり、「F2007」でテストを実施しつつも復帰は実現しなかったシューマッハ。しかしこのテストで再び燃え上がったのか、2010年のメルセデス復活に合わせて復帰を決意しました。
後にタッグを組んだロズベルグがこの経緯を語っていて、復帰を聞いた瞬間に「チームのすべてを彼に奪われる」と感じ怯えあがったのだとか。無理もないですね。

しかしいざレースが始まるとチーム初の表彰台を獲得したロズベルグとは対照的に、最高位4位でランキング9位の微妙な成績に終わります。ワークス復帰とはいえ前年優勝したブラウンGPのマシンを改修しての参戦だったのでトップチーム級の戦闘力ではなかったものの、ロズベルグにポイントで倍差をつけられたのは意外でした。
しかし幸運にも白熱するタイトル争いと各レースの面白いトップ争いに隠れて、当時彼の低迷が話題になることはほぼありませんでしたよね。

本家シルバーアロー復活となった「W01」。マットなシルバーとブラックを採用し、クロームシルバーのマクラーレンとの差別化が図られました。
ミニカーとしてメルセデスワークス化で最も残念なのはこの免許証みたいな特別台紙になってしまったことでしょう。2016年から黒ベースになりましたが、シルバーにシルバーを乗せるセンスがわかりません。ミニカー全然栄えないし……。

皇帝シューマッハと若手のホープだったロズベルグとのWドイツ人体制はスポンサーの受けもよく、リーマンショックに逆行して参戦を決めるにはこれだけのインパクトが必要だったのでしょう。
この時期は将来的なベッテル獲得が噂されていましたが、結局はハミルトンがその席に収まりました。いずれにしても将来大物エースを据える予定で、シューマッハはそれまでスポンサー確保も含めた体制作りが期待されていたのでしょうね。
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