ジョビナッツィの思い出

【ブラーゴ フェラーリ499P A.ジョビナッツィ/J.カラド/A.グイディ ルマンWInner 2023】
ブラーゴがリリースしてくれた安価なWECモデルから、2023年のルマン総合優勝51号車を購入しました。ようやく彼の思い出が生まれました。

F1の予算制限を受け、1973年以来のルマントップカテゴリー復帰を果たしたフェラーリ。この「499P」が発表された時にはとてもかっこいいデザインで惚れ惚れしました。トップカテゴリにワークスチームが戻ってきた直後の2023年はまだトヨタの独壇場でしたが、露骨に政治的な干渉もありフェラーリは100周年記念のルマン24時間レースを制しました。

この年のレースは終盤首位のフェラーリを追うトヨタ8号車の猛追で緊張感のある終盤戦でしたが、平川選手が痛恨のコースオフ・クラッシュを期してしまい勝負が決着しましたね。表彰台で俯く平川選手の姿が非常に印象に残っています。
ここから力強く復活しF1のリザーブドライバーにまで昇格したのは驚きでした。こんな選手が長年国内カテゴリのシートしかなかったのはおかしいと思うので、最近のトヨタのF1ドライバー育成方針には大賛成です。

ハイパーカーは各社それぞれの特徴を残したレーシングカーデザインでどれも個性的で、見ていてとても楽しいですよね。この「499P」はいかにもフェラーリという感じがしますし、トヨタの「GR010」は質実剛健なトヨタらしいイメージが浮かびます。
ルックスマートを買うほど思い入れはなかったのですが、気になるモデルだったのでブラーゴがこのクオリティで5000円でリリースしてくれたのはとても嬉しかったです。一番期待していたクビサの83号車も1/43がラインナップされたので、文句なしですね。

安価な1/43モデルでも見ていて楽しいリア周り。実車はもっとエッジがきいていて洗練されているのでしょう。近年のF1はようやくシルエット画像でもマシンの見分けがつくかどうかくらいまで差が生まれてきましたが、WECはよくまぁここまで独特なマシンが同一ルールで競えるなと思います。BoPには思うことがたくさんありますけどね……。

F1ではイタリア人であること以外何一つ印象が残らなかったジョビナッツィ。耐久で、しかもフェラーリで花開いたのは感動的でしたね。今年は同郷の後輩にして神童のアントネッリがデビューしたので、F1を追い出される形でWECに移籍したのは結果的にタイミングが抜群だったと思います。舞台は違えど、ジョビナッツィがフェラーリでエースを務めるなんてわからないものだなぁ。
現役F1ドライバーにはアロンソともう一人ルマンを制した男がいるのですが、果たして何人が覚えていたことでしょう……。
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