ここからどうしてああなった

【ミニチャンプス フォースインディアVJM02 A.スーティル 2009】
スーティルがフォースインディアで初入賞を果たしたこのマシン。チームは大黒柱のフィジケラを引き抜かれた直後でしたが、しっかり後を引き継いで戦える様を見せつけました。

前年2008年モナコGPで入賞目前にライコネンに追突されてしまったスーティル。この年の序盤の中国GPでもラスト6周まで6位走行中にクラッシュしてしまい、またも入賞できませんでした。
そのまま無得点が続いて迎えた後半戦、フィジケラがベルギーGPを最後にフェラーリに引き抜かれるとエースに昇格したスーティルはついに真価を発揮します。

そのベルギーGPに続くイタリアGP、前戦はフィジケラがポールを獲得し期待の高まるフォースインディアでしたが、スーティルも2番手フロントローを確保しチームの躍進がまぐれではないことを証明します。
残念ながら決勝はKERSを駆使したブラウンGPの追い上げで4位に落ちますが、このチームでの初入賞を最高の形で記録しました。

大活躍したフィジケラはもちろん、モンツァでの好成績でスーティルのマシンも価格が高いこの「VJM02」。この年代のミニカーで2台とも高値を維持するのは珍しいですね。
モナコGPでは2007年にフリー走行トップ、08年は入賞まであと一歩と期待の若手の一人だっただけに、当時このイタリアGPの活躍は嬉しかったです。

翌年に向けチームリーダーの器を見せたスーティル。この辺までは中団の希望の星だったのですが、その翌2010年はこの年ほどインパクトがある上位完走はなく、さらに続く2011年には例の殺傷事件で評判がガタ落ちしてしまいました。
そうして休養が明け2013年に復帰するころには「この人なんでシートがあるんだっけ?」状態になってしまいます。うーん、歯車の狂いはひとつじゃなかったような……。
この年の躍進の続きを夢見るにはあまりに地味だった2010年。トップ3強がガチガチだった中で最高位5位は立派なのかもしれないですが、とにかく消せないがっかり感。
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