レッドブル RB15 P.ガスリー

レッドブル2019

事の始まり

【ミニチャンプス レッドブルRB15 P.ガスリー 2019】

2018年夏、リカルドの電撃移籍によって急遽昇格が決まったガスリー。夏休み中の吉報にプールに飛び込んだと歓喜しましたが、以後長引く「レッドブルセカンド問題」の幕開けとなりました。

トロロッソ時代はハートレーを明確に凌駕し、若干時期尚早感を感じさせつつも候補者の中では抜きんでていたガスリー。

しかしオフテスト中のクラッシュでマシンを大破させ開発プログラムを台無しにすると、以後全くチームから信頼されずまともに戦うことすらできない、このシート最初の犠牲者となってしまいました。

角田くんへの待遇で明らかになった「レッドブルセカンド」の実情ですが、当時はそんな事など外野は知る由もなく「予選で遅い・決勝で抜けない・クラッシュも多い」とまともに戦えないガスリーはシートの無駄だと酷評されていましたね。実際私もその一人でした……。

見えない待遇差を覆そうと焦るあまりミスを連発し、中盤ドイツGPではまさかのトロロッソへ追突。これが契機となってかレッドブル在籍わずか半年で降格処分となってしまいました。

ホンダとタッグを組んだ初年度の「RB15」。フェルスタッペンが表彰台を連発し3勝を挙げ後の王座への期待を膨らませた一台ですが、今になってセカンドドライバーを見ると見え方が全く異なるマシンですね。

当時「せっかくホンダがいいPUを作ったのに一台は無駄にしている」みたいな空気は確かにあったけれど、その理由が日本人を載せて明らかになるのは結構怖いことです……。

ガスリーの名誉のために記録をしっかり見ればレッドブル時代75%の入賞率を記録し最高位4位と表彰台まであと一歩だったのですが、当時は誰もが「フェルスタッペン相当」を期待していただけに物足りないと感じてしまいました。

しかしマシンの性能差があるとはいえ、セカンド待遇が今とそう変わらないのならこの環境で連続入賞していたガスリーはすごかったのかもしれないですね。さすがは優勝経験者……。

アルファタウリに降格後、奇跡の初優勝を遂げたガスリー。当時はなぜこの結果でもレッドブルが彼を評価しないのか不思議でしたが、そもそも「セカンドドライバーそのものを評価していない」のかもしれない……。

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