貴重な成功者

【ミニチャンプス レッドブルRB16 A.アルボン 2020】
ガスリーの降格で急遽レッドブルのシートを得たアルボン。デビュー半年でトップチーム入りを果たしましたが、フェルスタッペン時代では一番上手くやっていたドライバーのように思います。

レッドブルドライバーとしてフルシーズンを戦った2020年、アルボンはリカルド以降の内部昇格者が達成できなかった表彰台を2度も獲得し、このシートに座った育成組で最も成功を収めました。
タイトルを獲得するためにペレスを迎えたことでシートを失いましたが後にレッドブルが再獲得の可能性を示唆するなど、実績・評価ともに育成組で一番高いのはこのアルボンでしょうね。

2020年シーズンはハミルトンに挑み接触、ポジションを落とす場面が何度かありましたがそれ以外に大きなミスはなく、安定した入賞と2度の3位表彰台でコンスト2位に貢献、思えば2年目の若手としては十分でした。当時はそれでも「2台そろってマックス級」信仰をしていましたが……。
特にトスカーナGPでリカルドに競り勝った3位は見事でしたし、将来性を加味してセカンドにアルボンを据え続けるのは結構ありだったよなぁと思います。

最強メルセデスの前にわずか2勝に終わった「RB16」。表彰台はそのメルセデスの2人とマックスが指定席だっただけに、アルボンは乗れなくても入賞できれば御の字だったのでしょうか。
上述のトスカーナGPはマックスがリタイアしたもののその指定席をチームに持ち帰り、終盤コンスト2位が確定する大事な一戦では2-3フィニッシュ達成と要所を抑えていたのも印象がいいですね。

この年はメルセデスがあまりに強すぎただけに、アルボンがそこまで記録に残る活躍がなかったことも、チームが打倒メルセデスに向けベテラン獲得に舵を切ったことも仕方ないように思います。
でももし彼がもう少しこのシートに留まっていたら、あまりに露骨な「セカンドの待遇差」みたいなものはもう少し緩和されていた気もします。これはチーム崩壊の遠因になっていそうだし、幸運の置物は彼だったかもしれないですね。
ウイリアムズで開花したアルボン。チームを離れるつもりはないようで、レッドブルの逃した逸材の中では大きな損失の一人になりそうな……。















































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