果たして実力は

【ミニチャンプス ウイリアムズFW42 G.ラッセル 2019】
2018年のF2王者にしてメルセデスの秘蔵っ子であるラッセルのデビューマシン。F2を完勝しながらウイリアムズにプレゼン資料を持ち込んで自分を売り込んでのデビューという実直さには感心したのですが、肝心の成績はマシンがあまりにも遅すぎたために何も判断できない1年でした。

2019年のウイリアムズの悲惨な運命は開幕前のテストから決まっていたようなもので、短縮されて8日しかないプレテストを開発の遅れで2日半も無駄にしたあげく、開発責任者のパディ・ロウがシーズン序盤で解任されてしまいます。開発の舵取りを失い翌年の準備に完全に集中することになったうえ、素性の良くないマシンではまともにレースすることすら叶わずダントツの最後尾が定位置の1年となってしまいました。

復帰したクビサと新人ラッセルはどちらも期待値が高くその実力を誰もが知りたかったのですが、上述の理由でまともに判断できませんでした。唯一クビサが1ポイントを獲得していますが、これは荒れたドイツGPで入賞したアルファロメオ2台が失格になっての結果でしたね。ロシアGPでは2台とも不可解なリタイアを期したことで資金不足でマシンパーツの節約をしているのではないかとの噂まで流れたほどでした。

シーズンは悲劇な結果ながら、失ったマルティニに代わる新たなタイトルスポンサーとして「Rokit」を獲得したウイリアムズ。モバイルデバイスのメーカーみたいですね。おそらく金額的には大したことないか、出来高払いなど決してチームに有利な契約ではないのだと思います。爽やかなブルーにウイリアムズのチームカラーホワイトが良く映えてカラーリングは好きでした。

ラッセルとクビサの一方が速いのにマシンの遅さで差が隠れたか、どちらも同レベルに速いのか、それとも2人ともそこまでの速さはなくこのマシンはもう少しマシだったのか、思い浮かぶ可能性はいくつかありますが答え合わせは今後のラッセル次第です。同期のアルボンとノリスが既に活躍しているので、同じレベルに躍進して華の2001年組のようになってもらいたいですね。
メルセデスがウェーレインとオコンを切ってまで注力しているラッセルですが、期待通りに名実ともにハミルトンの後任になれるでしょうか。でもなんだか、ヒュルケンベルグと同じ雰囲気を感じるのはなぜでしょう……。
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