初のポイント獲得
【ミニチャンプス ハースVF-22 M.シューマッハ イギリスGP 2022】
ミック・シューマッハがF1キャリアで初めて入賞を果たしたイギリスGP仕様のモデル。苦戦続きの末ようやく成し遂げた入賞で、国際映像ではさながら初優勝かのように祝福されました。
予選19位グリッドから臨んだイギリスGP、スタート直後にジョウが1コーナーで大破する大クラッシュから始まり、ペレスとルクレールの接触やアルファタウリ勢の同士討ちなど大荒れ模様となった展開が味方しミックはするすると順位を上げ、入賞圏内まで浮上することに成功しました。
終盤のSCでソフトタイヤに交換できた幸運もあり、レース終盤は8位を走行して先を行くフェルスタッペンを追い詰めるバトルを繰り広げました。フェルスタッペンはデブリでフロアにダメージを受け大きくペースを落としていたのですが、さすがにミックには抜かれるわけにはいかないとハードなブロッキングで7位を死守。偉大なお父さんに所縁ある数字での初入賞まであと一歩だったのですが、経験の差が露骨に出てしまったバトルでしたね。
終盤の追い上げに一役買ったソフトタイヤ仕様のこのモデル。このイギリスGPは2022年からのグラウンドエフェクト規定の効果が見事に発揮されたレースで、終盤はトップ3強にアロンソを加えた5台が先頭で濃密なバトルを展開してくれました。中盤のミックとフェルスタッペンの戦いもこれに負けないミスのない立派なバトルだったので、この時は真にF1ドライバーの一員になったと思えたんですけどねぇ。
マイアミGPから水色のヘルメットに変更して中盤戦を戦ったミック。デザインはこれまでのものを踏襲しているものの、あまりミックらしくないカラーリングですよね。ただこれで入賞を果たして気に入ったのかシーズン後半の日本GPまでこのデザインを通しました。デビュー当時の黄色のアイコニックなヘルメットで入賞も記録してほしかったなぁ。
当然リリースされると予想されたミックの初入賞モデルは開幕仕様の通常品から約半年遅れでエディションNo.9として発売されました。ミックのコレクションはF3マシンが2台含まれていて20年のF1初テストモデルがNo.3、続く21年のF1デビューモデルがNo.4なのですが、その後このイギリスGPまでの1年半で4台もリリースされたことになります。この間そんなにモデル化するトピックあったっけ?……。
現在はアルピーヌのハイパーカードライバーとしてすっかりWECの一員になったミック。アルピーヌF1のシート候補に一応含まれてはいたものの復帰は叶わず、ミニチャンプスもそれを見越してか最後のひと稼ぎとばかりにモナコ・カナダ・オーストリアGP仕様を相次いで発表しました。好バトルを見せたオーストリアGPはともかく、リタイアしたモナコGPはマニア垂涎のリアセクション大破仕様の嫌みったらしいモデルでもリリースするのでしょうか……。
と、ここまで書いて調べてみたらサンプルが既に公開されており、なんとウェットタイヤを履いただけのマシンが通常台紙に乗っていました。ミック・シューマッハコレクション、打ち切りなの?
このレースで初優勝を挙げたサインツJr、7位を懸けて戦ったフェルスタッペンと二世ドライバーに囲まれての戦いでしたが、それだけに初入賞とはいえ他のドライバーとの差が如実に表れてしまいました。でもトップドライバーの二世たちは父親の手厚いサポートを受けているし、そうじゃない人も会えば普通にコミュニケーションを取れるじゃないですか。どんな状況かも公開されない父親のために戦うミックには強引にでも結果を残させてあげてほしかったなーと思っちゃうんですよねぇ……。
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