アルファタウリ AT04 L.ローソン オランダGP

アルファタウリ・トロロッソ2023

F1デビュー

【ミニチャンプス アルファタウリAT04 L.ローソン オランダGP 2023】

シーズン途中で降板したデフリースの代役リカルドが骨折したことによる代役という、奇妙なめぐり合わせでF1デビューのチャンスを手にしたローソン。大荒れのデビュー戦を完走し、評価を高めました。

日本では既にスーパーフォーミュラで実力を示していたローソン。デビュー戦となったオランダGPはドライとウェットが入り混じり、さらにSCや赤旗まで発生する大混乱のレースとなりました。レース後の「この1レースで全てを体験した」というコメントが印象的です。デビュー戦にしてはあまりに過酷なレースだったので、この13位完走はかなり評価されてよいのではないでしょうか。

その後シンガポールGPではこの年チームが入賞したわずか9回のうちの1回となる9位完走を果たして初の入賞も記録しました。ここで自信を得たのか続く日本GPではタイヤ戦略の異なるチームメイトの角田くんを母国でブロックしてしまい、少々反感を買っています。ただ今は角田くんがいるチームなのでひいき目が入ってしまいますが、元はトロロッソですからね。レッドブル以外のすべてのマシンに喧嘩を売って生き延びなければシートはないくらいの覚悟で走るローソンのマインドは正しいと思います。

総生産数204台という極めて少ないこちらのモデル。ローソンの経験した5戦の評価はまずまずだったと思うのですが、そこから1年ですっかり忘れ去られてしまい、さらにはコラピントなど優秀な中途参戦を果たした新人によって記憶を塗り替えられるのがF1の怖いところです。この人は角田くんと違いエンジンサプライヤーなどの後ろ盾のない純粋なレッドブル育成ドライバーですから、復帰直後からガツガツ行きそうだなぁ。

総じて、個人的にローソンに対しては好印象です。SFではデビュー戦で優勝するなど実力は折り紙付きだと思いますし、何より本来このチームが持つべきハングリー精神を体現してくれる若手ドライバーだと思います。最近は経験が重要視されてドライバー変更も少ないし、シーズン途中のドライバー変更も以前よりは減りましたよね。それでは下位カテから上がれないからシーズン後に新人でスプリントレースを、なんて案が挙がるくらいですから、そのチャンスを掴んだ若手は生き残りをかけて大暴れしてほしいなと思います。

他カテゴリで元F1ドライバーを見かけたことはあっても、会ったことのあるドライバーがF1ドライバーになったというのは初めてだったので感動しました。こんな調子でSFが海外有望株の受け皿になってくれるといいですね。SF 2023年シーズン白熱の一因は絶対ローソンの闘志だったよなぁー。

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