フェラーリ SF-23 C.ルクレール アゼルバイジャンGP

フェラーリ2023

地味

【ルックスマート フェラーリSF-23 C.ルクレール アゼルバイジャンGP】

何とも目立たない一年となった2023年のルクレール。僚友サインツはレッドブルの連勝に歯止めをかける値千金の一勝を挙げたのですが、彼はあまり記憶に残るレースがありませんでした。

前年の大躍進でこの年の王座奪還が期待されたフェラーリ。ただ開幕前から戦闘力不足は明らかで、レッドブルはもちろんアストンマーティンにまで後塵を拝す結果となりました。あまりに序盤の成績が悪いので、いわゆる通常版となる開幕仕様のモデルがどのGPにするか決まらずミニカーの予約案内も大きく遅れましたね。

結果を見ると2位と3位をそれぞれ3回ずつ獲得しドライバーズランキング5位を記録しているのですが、4度のリタイアとアメリカGPの失格による取りこぼしが多すぎたためコンストラクターズは3位に転落。特にブラジルGPではパレードラップ中にトラブルからクラッシュを起こすなど、なんとも情けない光景が多かったように思います。

マシンは他チームのトレンドに沿ってブラックカーボンむき出しの面積が増えました。ただサイドポッドのこれはあまりかっこよくないのですが、背に腹は代えられないのでわずかでも軽量化をと策を練った結果なのでしょう。上位を走っていなかったので目立ちませんでしたが両ドライバーともしょっちゅうチームと無線で戦略について口論していたので、これはマシンが改善しても結果は出ないんだろうなぁと感じる一年でした。

成績ではサインツを上回ったものの、彼の方が印象に残るレースが多かった気がする2023年。速いマシンを速く走らせるのはルクレールの方が上手なのでしょうが、2021年同様微妙なマシンでそつなく結果を残すのはサインツの方が得意そうですね。そう思うとこのコンビはよい相性だと思うのですが、リーダーとしてのルクレールもトップドライバーとしてのサインツもあと一歩物足りないんですよねぇ。

79年のシェクターから00年のシューマッハまでチーム史上最長20年の無冠の暗黒期が続きましたが、07年を最後に気が付けばその足音が迫ってきています。チーム体制にブレイクスルーを起こす要素は見当たらないのですが、このチームはどうなってしまうのでしょうか……。

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