レーシングポイント RP20 S.ペレス サクヒールGP

アストンマーティン2020

時間が経てば気持ちも変わる

【ミニチャンプス レーシングポイントRP20 S.ペレス サクヒールGP 2020】

コロナ禍と新サーキットレイアウトの混乱が生んだペレスの初優勝。参戦190戦目にして待望の初優勝という、デビューから史上最も遅い勝利となりました。

ザウバーでの華々しい2年間からマクラーレン移籍で失敗し、その後このチームに根付いたペレス。オーナーの逃亡で一度破産したチームを救った救世主ながら、新たなオーナーとなったストロール家の壮大な計画のためにシートを失う犠牲者となってしまいました。優勝後にオーナーが弁護士と自身の解雇の相談をする電話を聞いてしまうなど、不遇の中でつかみ取ったラストチャンスでしたね。これがもし2012年の出来事だったら悔しくて耐えられなかったと思うのですが、その後の苦労を知っていると素直におめでとうと思えました。

この勝利でセカンドドライバーに悩んだレッドブルの目に留まり、そのシートを射止めて首の皮が一枚繋がったペレス。来年のシートが決まらない中、その年の優勝者が最終戦をトラブルでリタイアする姿はあまりに悲しかったのでオフシーズンに移籍が決まってほっとした記憶があります。ここ2年フェルスタッペンにぼろ負けし世界中から叩かれまくっていますが、それでもこの2020年を最後に終わるドライバーではなかったので花道らしい最後を迎えてほしいものです。

この初優勝仕様はリリースがとにかく遅れ、予約案内は2020年の年の瀬にはあったと思うのですが発売は2023年末と丸三年を要しました。近年のミニチャンプスではずば抜けて遅いモデルでしたね。ちなみに私の知る限りではミニチャンプスのリリース遅延の最長記録は1/43のFW15Cで、最初に92-93年のチャンピオンセットとして販売されましたが単体販売は遅れに遅れ、私がミニカーを集め始めた2006年時点では既に予約品だったと思うのですがリリースはなんと2013年でした。ミニチャンプスにたまにある長期放置って本当に一体なんなのでしょうか?……

優勝したこのレースは時の絶対王者ハミルトンがコロナ感染で欠場し、皆が勝利に飢えたレースでしたがオープニングラップの接触で最後尾に転落したペレスが持ち前のタイヤマネジメントを生かして大逆転の勝利を果たしました。彼の集大成のようなレースでしたね。

応援してきた小林可夢偉選手時代の残り香を感じる最後のドライバーなので、私が感じてきた彼への悔しい気持ちも、見直した気持ちも、報われてほっとした気持ちも、そしてレッドブルで残酷なまでにやられて悲しい気持ちも、全てを包括できるような「いいドライバーだったね」と思える温かい最後を迎えてほしいなと思います。

主要スポンサーと共に債権者としてチームを救ったのは2018年。低迷するチーム・逃亡するオーナー・敵意むき出しのチームメイトと過酷な状況でしたが、スタッフからの切な願いを受けてチーム存続のために立ち上がりました。この経緯を知っていると今のレッドブルでのスタッフからの冷遇具合が悲しいです……。

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