獅子奮迅

【マテル フェラーリF2012 F.アロンソ 2012】
深刻な競争力不足で未勝利が危ぶまれたオフシーズンから一転、アロンソのミスのない完璧ともいえる走りでタイトルを争いました。アロンソが乗ったフェラーリでは一番のお気に入りマシンです。

シェイクダウンが大雪で延期されるなど、ローンチ前から不穏な空気が漂っていた2012年のフェラーリ。雨に翻弄された第2戦マレーシアGPでは望外の優勝を果たしましたが、序盤戦は表彰台すら難しい戦いが続きました。

しかし中盤、アップデートに成功するとベッテルのリタイアに乗じてヨーロッパGPで母国バレンシアを制しました。夏休み以降はリタイア以外はすべて表彰台という抜群の安定感を披露しています。本当にミスらしいミスは一つもなく、完璧ともいえるレースが続いていましたよね。
惜しむべきは終盤の競争力不足で、アップデートが機能せず予選ではレッドブルにはもちろんマクラーレンやロータスにも及ばない戦いがアロンソを苦しめました。

同年の他のマシンと比べても段差ノーズがやけに目立つ「F2012」。見た目は不格好なのですが成績やこのシーズンの思い出があるのでかっこいいマシンに見えてなりません。
3勝を挙げてタイトルを争ったマシンという実績が評価されたのか、ベッテルやルクレールが初めてドライブしたフェラーリもこのマシンです。醜い見た目に反して意外と息が長いマシンですね。

アロンソのフェラーリ時代ではベストマシンだと思うのですが、とにかく段差ノーズが目立ちます。加えてミニカーではヘルメットの出来が2011年の「F150」に並んで酷いです。
アロンソ屈指の名車とあっていいモデルを用意したいのですが、出来のいいドラフィグが搭乗したミニカーは市販されておらずヘルメットデカールの販売もないため、マテル通常版で我慢しています。もう10年以上も待っているのですが、一向にルックスマートからの案内がありませんね。

この年は応援しているアロンソが完璧なタイトル争いを進め、小林可夢偉の大活躍もあったため初めて鈴鹿に観戦に行ったのですが、このレースでアロンソはまさかの1コーナーリタイアとなりその走りを見ることができませんでした。ちょうどホームストレートエンドで見ていたので、目の前の悲劇に悲鳴を上げた記憶があります。
ベルギーGPに続きこの2回のリタイアでタイトルを失ってしまいましたが、完璧なレース運びが続き彼の真価が最も発揮されたシーズンだと思っています。遅いマシンでも戦意喪失せず着実に戦略を完遂して上位フィニッシュする、アロンソの闘志が見えて大好きなマシンです。
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