ロータス E20 K.ライコネン モナコGP

ロータス2012

21世紀のジェームス・ハント

【スパーク ロータスE20 K.ライコネン モナコGP 2012】

予選8位、決勝9位という何の特徴もないリザルトだったこの年のモナコGP。しかしこのレースは彼が敬愛するジェームス・ハントのヘルメットを着用したメモリアルな一戦でした。

フェラーリを離脱した2009年以来3年振りとなるF1復帰を果たしたライコネン。選んだロータスチームはエースのクビサを事故で失った直後だったので新たなスターの獲得に歓喜したことでしょう。彼を使って積極的にユーモラスなプロモーションを展開するロータスと厳格なトップチームから解放されたライコネンの相性は素晴らしく、この年は毎週末コース内外で話題を振りまいてくれました。タイトル争いの激闘にライコネンのユーモア、そして可夢偉の奮闘と、本当に記憶に残るシーズンでしたねぇ。

09年マレーシアGPで豪雨中断中にチョコアイスを食べる様子が中継されたことを掘り返したメディアへのアイス配布(翌年にはアイス型USBメモリの配布まで!)や、アブダビGPでの有名な「Leave me alone」無線の商品化に並んで、このモナコGPのスペシャルヘルメットはこの年のライコネンとロータスの自由で良好な関係を示しているエピソードでお気に入りです。この一年半後には給与未払い問題でライコネンが離脱してしまうなんて、当時は全く想像もできませんでしたね……。

1976年のチャンピオン、ジェームス・ハントを敬愛するライコネン。2007年には彼の名を語ってスノーモービルレースに参戦するなど、チャンピオン獲得前から彼のハント愛は有名なものでした。マクラーレンのチャンピオンドライバーなので06年までならともかく、フェラーリでは絶対に許されなかったヘルメット変更でしょうからロータス様様です。「何事にも興味ないアイスマン」というのが当時の彼の評価でしたが、この自由なロータス時代から彼の真の個性が徐々に垣間見えてきて楽しかったですね。

黒地にハントの名を書いたシンプルなヘルメットデザイン。しかしとてもアイコニックで、個人的に歴代ドライバーのヘルメットデザインの中でもかなり上位のお気に入りです。ラウダとかヴィルヌーブとか、70-80年代のドライバーヘルメットは今でもおしゃれだと思うものが多いですよね。

絵にかいたような典型的「プレイボーイ」レーサーとして有名なハント、自由で酒好きなライコネンが好むのも納得だなと安易に思ってしまいますよね。しかし映画RUSHで描かれているようにハントはレース前に嘔吐するような繊細な人物で、ライコネンもクールな印象が先行するも実は熱く責任感のあるドライバーであったりと、表層のイメージと垣間見える断面はかなり異なることがしばしばでした。共にF1チャンピオン、共感できる苦労があったうえで自由にいたいという気持ちでハントを敬愛していたのかなぁなんて、晩年までキミのキャリアを見た今思うのでした。

そのハントがチャンピオンを獲得した1976年のマシン。ハントのマシンはラストシーズンに乗ったウルフだけがモデル化されていないのですが、スパークさんはいつ作ってくれるのでしょうか……。

アブダビGPで復活優勝を果たしたモデル。無線メッセージのアパレル化なんて初めてだったので、私もフーディーを買ってしまいました。

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