速くなった男

【ミニチャンプス ザウバーC37 M.エリクソン 2018】
2014年にケータハムからデビューし、堅実な資金でザウバーに移籍したエリクソン。丸2年間入賞のないドライバーでしたが、ルクレールが生んだ好調で彼もまた入賞争いに復帰します。

2015年、好調なザウバーで5度の入賞を果たし「戦える」ことを示したエリクソン。しかし以降16-17年はチームの深刻な資金難による低迷で2年間一度も入賞がない状態でした。
この間チームメイトのナッセ、ウェーレインが殊勝な入賞でチームのコンスト順位に大きく貢献していただけに、比較してエリクソンはただのペイドライバーという印象が強かったですね。

しかし2018年、秘蔵っ子ルクレールのデビューに際してアルファロメオの潤沢な資金を受けたチームは大躍進。彼の10回もの入賞に引っ張られるように、エリクソンも6回の入賞でチームのコンスト8位に貢献しました。
この年の解説で森脇さんが「速いドライバーはチームメイトをも速くする」と語っていたことを強く覚えていて、事実この年のエリクソンの復活はルクレールの影響だっただろうなと思います。相次ぐ予選での好走など「自分もできる」という自信を感じる走りを見せてくれました。

アルファロメオ・ザウバー初年度の「C38」。上品なカラーリングとルクレールのデビューマシンとあって人気の高い一台ですね。
タイヤ違い程度のバリエーションしか販売されませんでしたが複数台欲しくなる魅力があったのでエリクソンのモデルも購入しました。セカンドドライバーも欲しくなるマシンは名車ですよね。

復活を果たしたもののフェラーリ色が強くなったチームに居場所はなく、この年限りでF1を去ったエリクソン。しかしザウバー暗黒期を支えたことは評価され「ブランドアンバサダー」の役職とともに翌年もチームに籍を置きました。
レース活動では翌年からインディカーに転向。3年目に初優勝を果たすと翌2022年にはインディ500優勝を達成し、歴史に名を残すドライバーへと大成します。あの小林可夢偉最後の僚友がここまで大きくなるとは、8年越しにちょっぴり涙が出たのでした……。
あまりに有名なルクレール初年度、隣で彼が走っていたことを覚えている人は少ないかもしれません。しかし新参キャデラックのシミュレーターを担当するなど、今でもF1との繋がりがあるのは嬉しいです。
















































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