ブラーゴ マクラーレン MCL36 レビュー

マクラーレン2022

驚異のお値段2,000円

【ブラーゴ マクラーレンMCL36 D.リカルド オーストラリアGP 2022】

ブラーゴのF1シリーズはドライバーとクリアケース付きの4,500円のモデルと、こちらのように紙箱にドライバーレスの2,000円のモデルがラインナップされています。ケースとドライバーを除けば2,000円で1/43のF1モデルが手に入るのは素晴らしいですね。

ミニカー自体は4,500円のモデルと大差ありません。というか、たぶん本当にドライバーの有無以外違いがないと思います。

ケースの値段は大したことがないので、この価格差はドライバーの版権料なのでしょう。そこを削ってエントリーモデルをリリースしたのはナイス判断ですね。

ブラーゴシリーズの3強チームは、それぞれ特徴的なボディワークをはっきりとわかる形で作られています。カラーリングだけ抑えてなあなあなデザインという中途半端なモデルはありません。

アルファロメオもサイドポッド上のスリットをしっかり別パーツで作り込んでいて、特徴の再現を見事に行っています。

そのためラインナップ5チームの中では、マクラーレンが一番手の込んでない感じがしますね。まぁあんまり特徴のないマシンですが……。

ラインナップされた中ではランキング12位で、ルーキーのジョウにだけは勝ち何とか最下位を免れたリカルド。

シーズンを通してノリスとは比較にするのもおこがましいくらいに遅く、メキシコGPやブラジルGPでは目も当てられないようなクラッシュもありましたね。

開幕前テストをコロナ感染で欠席した出遅れをずっと引きずってしまったのでしょうか。

ドライバーレスモデルも3年前の1,500円から500円の値上がりがありますが、他と比べれば可愛いものですね。お土産に、気軽に飾れるコレクションに、そして何より子どもが遊べるトイカーとして、この価格帯が担う意味合いは大きいです。

F1ミニカーですか?2万円のミニチャンプスか1万円のスパークが選べますよ!なんてバカみたいに敷居の高い趣味ですから、2,000円で手に取ってその世界を知ってもらえるのはとても意味あることでしょう。

コレクション用の4,500円のシリーズの対象年齢が14歳以上なのに対して、ドライバーレスのこちらは6歳以上となっています。ですが写真の通り、ミラーステーなど結構細かいパーツも採用されています。

ブラーゴがフェラーリの取り扱いを始めた当初はありとあらゆるステーが太く、デザインよりも絶対に誤飲させないことを重視していたような気がしますが、ついにデザイン方向に舵を切ったのでしょうか。2022年モデルはどれもその作りが素晴らしいので、いい傾向ですね。

グラウンドエフェクトが復活した2022年マシン、フロア裏もしっかり作り込まれています。ミニチャンプスやスパークは高くてひっくり返すなんてできませんが、ブラーゴなら気負うことなく撮影できますね。

オーストラリアGP仕様と銘打たれていますが、人気が出ればGP別のモデルもリリースされるのでしょうか?

現状は「RB16B」のトルコGP仕様くらいしかまだ出ていませんが、今後に期待です。「F1-75」のイタリアGP仕様もアナウンスされていたっけ?

続いて価格差10倍のミニチャンプスとの比較。写真なので伝わりにくいですが、ミニチャンプスのオレンジは蛍光ペンの発色に近く、ブラーゴは銅の色味に似ていて同じオレンジでもかなりカラーが違います。

また、ブラーゴが安っぽく見える一因はホイールのchromeカラーの塗り分けがないことでしょうか。実車やミニチャンプスは内側だけ塗られた慎ましいカラーリングなのですが、ブラーゴはホイール全体が塗られていておもちゃ感が増しますね。

まぁ、一般人から見たら2万と2,000円の差には見えない、格付けチェックレベルの差のような気がします。

さて、ここまで紹介してきた2,000円のモデルですが、正直これを買うならもう少しお金を出して4,500円のコレクションモデルを買った方が満足感が断然違うと思います。

やはりドライバーの有無は大きいですし(ミニカーを買う人はきっと皆さんお気に入りのドライバーがいるでしょう?)、紙の簡素なパッケージとコレクション用のケースでは見栄えが全然違います。

同じミニカーでも、ケースの有無で印象がかなり変わるしケースの無いミニカーってミニチャンプスやスパークでも結構チープに見えますからね。

結論としては、ブラーゴの1/43シリーズは全然あり。買うなら4,500円のコレクションシリーズで。2,000円のモデルは簡単なギフトやお子さんにどうぞ、という感じでしょうか。

総じて良いモデルで、高級モデルに化したミニチャンプス、勢いのあるスパーク、そしてエントリーモデルのブラーゴと3大勢力でF1ミニカー文化が発展していってほしいですね。

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