レッドブル RB8 S.ベッテル ショーカー

レッドブル2012

無事これ名車

【ミニチャンプス レッドブルRB8 S.ベッテル ショーカー 2012】

今年2023年はミニチャンプスの「ショーカー」が姿を消して10周年となりました。懐かしいショーカーへの思い出と、そしてミニカー以上に息の長いRB7についてのご紹介です。

ショーカーという存在がもう古のものとなってしまったので、近年F1ファンになってミニカーを集め始めた人はご存じないかもしれませんね。ショーカーとはミニチャンプスからリリースされていたミニカーの種類で、簡単にいえば去年のマシンの今年のカラーリングを施した、なんちゃってミニカーです。台紙にしっかりSHOWCARと記載されていますね。これは2012年のショーカーなので、段差ノーズではない11年のRB7に12年のカラーリングを施したミニカーでした。

なぜこんなものが生まれたかという明確な理由は定かではないものの、当時「本戦仕様」と呼ばれたその年の形のミニカーが出来上がるまで時間がかかりその間新製品がなかったことや、このドイツGPパッケージのように特定のGPでプロモーション用にミニカーを売りたいがその年のモデルは製造が間に合わない場合に使われていたので、そうした理由があったのでしょう。新作は時間が掛かるし苦肉の策もしょうがない、というロジックはスパークの製造スピードに完全に論破されてしまいましたが。

基本的に実在しないものなので、値崩れの常連でパーツや部品取りに重宝された「ニッチな価値」しかなかったショーカーですが、このRB7は実車が本来の「ショーカー」としての役割を十二分に全うしている非常に珍しい1台です。プロモーションを頻繁に行うレッドブルですが、今でも最新マシンを使う以外のデモランはこのマシンの役目ですよね。インフィニティを纏い、アストンマーティンを纏い、ホンダを纏い、そして今年はフォードとの発表PRにまで登場。このマシンは一体いつまで走り続けるのでしょうか。

現行のPUに比べて遥かに安価なV8NAを搭載し、そのエンジン音の迫力がプロモーションに相応しいという納得の選ばれる理由がありますが、そんなレッドブルのNAエンジン搭載車の中でもこのRB7は比較的現在に近いマシンサイズでかつノーズに変な段差がない、シンプルなデザインが良いのでしょうね。さらにRB7はシーズンを通してマシントラブルによるリタイアが1度もなく、信頼性も抜群とF1戦線を離れても世界中を走り回るのにぴったりです。

その圧倒的な成績を含めて、レッドブル史上一番の名車といえばこのRB7で間違いないのではないでしょうか。F1での成績だけでも歴史に残るものですが、誕生から10年以上経ってもなお未だに走り続け姿はまさに生ける伝説ですね。このままフォードのカラーリングも身にまとってデモランをするのでしょうか?予定通り26年の新エンジンが安価なものにならない限り、このマシンの出番は続きそうです。

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