墓標
【ミニチャンプス マクラーレンMP4-30 F.アロンソ 2015】
事態が全く進展しなかったマクラーレンホンダの中盤戦仕様。一向に問題は解決せず、抜きにくいサーキットや荒れたレースで、チャンピオン達の力で何とかポイントを持ち帰る苦戦が続きます。
カラーリングを変えても一向に進捗の兆しが見えなかったマクラーレンホンダ、このあたりからファンの期待は怒り、そして諦めに変わりつつあったのではないでしょうか。名手アロンソをもってシーズン2回のポイント獲得に終わり、日本GPでのGP2エンジン発言によってコンビネーションは1年を待たずに実質崩壊してしまいました。
マクラーレン側の要求か、ホンダの拘りか、パワーに深刻な不足をもたらしたPUのサイズゼロコンセプトは熱回生の問題をクリアできないままシーズン1年目を終えました。最近のレッドブルとの活躍ではPUのサイズについて一切話題に上りませんね。今やサイズゼロって禁句なんでしょうか。
かっこいいパッケージデザインですね。通常版はレジン製だった中期仕様ですが、このES別注は前期モデルをベースにしたダイキャスト製となっています。2015年はPMAがレジン製を投入してからまだ2年目だったので、軽さに慣れずやっぱりダイキャストだよねという気持ちが強かった頃です。そんなニーズをしっかり掴んだこのモデル、ホンダ復活ということでESも気合が入っていたのでしょうか。
スタートが最悪だったこのタッグですが、終わりも大した変わらない最悪の破局でしたね。バトンはまともに走れないまま引退に追い込まれ、アロンソは文句しか言わない厄介者扱い、バンドーンは有望視された将来がチームからも疑問視され、関わったドライバーは皆辛酸を舐めています。名門マクラーレンもチーム史上稀にみる危機に瀕し、存続すらも安泰とは言えない状態になりました。ホンダだけが悪いわけではないのですが、チャンピオン2人と将来が期待されたルーキー、名門マクラーレンとホンダを葬り去ったとなってはF1史に残る墓場となってしまいましたね。
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