別人のように絶不調

【ミニチャンプス レッドブルRB10 S.ベッテル 2014】
史上最年少4連覇という大記録を達成したその翌年、ベッテルはミステリーのような原因の見えない不調に陥りました。激変するF1で、ベッテルのキャリアが大きく動いた一年です。

数々の史上最年少記録を樹立してきた彼のキャリアの中で、最も異色な年になるであろうシーズンが2014年でした。前年王者がまさかの未勝利に終わっています。
前年を9連勝で締め、マシンも昇格して1年目のリカルドが3勝を挙げるなどメルセデスに次ぐ2番手だったにも関わらず、チームメイトと対照的な1年になってしまいました。

最年少4連覇を果たしたドライバーがなぜこんなに苦戦するのか、なぜルーキーに負けるのか、原因がわからずとにかく不調だったこの年のベッテル。最初は「タイトルがマシンのおかげだった」と批判されていましたが「さすがにこれはそれだけではないだろう」と連日メディアが原因究明記事を書いていました。
後のフェラーリ時代の不調はチームに起因することが明らかでしょうが、この2014年はチームのサポートも手厚く不可解を極めた不振の一年でしたね。

なぜか横から見ると何だか小ぶりになったような印象を受ける「RB10」。引退したウェバーの置き土産と言わんばかりにPUトラブルがベッテルにばかり集中し、シーズンを通してまともな週末を過ごせませんでしたね。そんなマシンのトラブルも不振の一因だったのでしょうか。

ファンの想像以上に多くのことが重なっての結果だったと思いますが、この年の前後と比較してもあまりにも不調だったベッテル。はっきりとした原因は不明のままですが、個人的には元チームメイトのウェバーが指摘した「シューマッハの事故」と「子どもが生まれた」ことの2つは結構的を得ていたのかなと思います。
新しいチャレンジを見つける意味でも、タイトルは取れなかったにせよフェラーリ移籍は大正解だったのでしょうね。
対象的に一躍スターダムに登ったチームメイトのリカルド。4年連続チャンピオンであってもトップチーム移籍初年度の若手に一方的にやられることもあるという、F1の残酷さを見せてくれた一年でした。
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