インパクトはトップクラス

【ミニチャンプス スパイカーF8-VII A.スーティル 2007】
後にフォースインディアで寵愛されるスーティルがデビューしたのは2007年。新参スパイカーの競争力不足に悩まされますが、殊勝な入賞を果たしました。

音楽家の両親という特異なバックボーンを持つスーティル。前年2006年は全日本F3選手権でチャンピオンを獲得、日本での実績を引っ提げF1デビューという近年では珍しいキャリアを歩みました。
キャリアを通して大口スポンサーの報を見ませんでしたが、一体どういう資金でこのチャンスを得たんでしょうか……。

テールエンダーだったスパイカーでしたが、雨で荒れた日本GPで8位完走を果たし自身初のポイントを獲得しました。日本からのF1挑戦ということで、当時の地上派放送でも結構応援されていた記憶があります。
当時は日系3チーム+日本カテゴリからの昇格1名、さらに終盤は日本人ドライバーが追加で2名と、グリッドの半分近くが日本関係という信じられない贅沢な布陣でしたねぇ。

私調べでは唯一のオランダ国籍コンストラクターだったスパイカー。雨のモナコGPのFP3でスーティルがトップタイムを記録し、ヨーロッパGPではスポット参戦のヴィンケルホックがこれまた雨を味方にラップリーダーを記録するなど、入賞こそ1回ですが将来を期待させたさせた年でした。
チームはここからフォースインディアとなって躍進。オランダ人ドライバーも下位ながらF1のシートを繋ぎ、フェルスタッペンという逸材を送り出しています。

ルーキーながらモナコでトップタイムを記録したスーティル、給油ホースを引きずり解雇されたアルバース、わずか1戦ながらラップリードのヴィンケルホック、そしてスーパーアグリから移籍した山本左近と、最下位チームながらバラエティに富んだラインナップで楽しませてくれたスパイカー。たった1年限りの参戦ながら記憶に色濃く残る、青春のよい思い出です。
この年解雇されたアルバースは2014年ケータハムの代表として突如F1に復帰。意外とオランダ勢はどこかにいますね……。
コメント