2022年のF1が最終戦を迎えて早数週間、新ドライバーの発表やビノットの電撃辞任で注目はすでに来シーズンとなっていますが、今更ながらこちらの記事にて予想した今シーズンの答え合わせです。各チーム両ドライバー1トピックずつ、20点満点で予想したわけですが、開幕直前とは事態が大きく異なりましたね……。
メルセデス
予想
・ハミルトンは複数回優勝もタイトル争いの主役にはならず
・ラッセルは中盤以降ハミルトンに拮抗するが、わずかな差でハミルトンに敗れる
答え
ハミルトンはまさかの未勝利、ラッセルは初優勝を挙げてハミルトンをリード (0pt)
最も予想を裏切ったチームの一つがメルセデス。オフテストではそれほど好調ではなかったものの、いつも通りシーズン序盤には巻き返してくると思っていました。結局最終戦まで二強との差を縮められず、辛うじてラッセルが1勝を挙げたに留まりましたね。ポーポイシングやゼロポッドの可否など問題は多々あったものの、やはりデビューから見てきたルイスの連勝記録が止まってしまったのは寂しかったです。
レッドブル
予想
・フェルスタッペンはドライバーズタイトル連覇を達成
・ペレスは優勝回数を伸ばしコンスト戴冠に貢献、契約を延長
答え
フェルスタッペンが圧勝、ペレスも複数回優勝で契約延長 (2pt)
メルセデスとは対照的に予想通りだったレッドブル。オフテストから盤石で開幕数戦は信頼性に悩んだものの、解決してからはドライバー・マシン・戦略・チームワークのすべてがハイレベルで他の追随を許しませんでしたね。フェルスタッペンは中盤以降どのグリッドからでも勝てる状態で、最多勝記録を更新しまさに無敵の一年でした。
フェラーリ
予想
・ルクレールは優勝ならずチームリーダーの座がいよいよ危うくなる
・サインツは初優勝を挙げ、チームのエースに台頭
答え
ルクレールはタイトル争いに絡むもチームの協力が得られず、サインツは初優勝したもののドライバー間の差が浮き彫りに (0.5pt)
21年同様、首位に追いつけないものの上位を走行し、たまのチャンスで久々の優勝を挙げるかなと思っていたフェラーリ。F1-75は予想以上の速さをみせ間違いなくグリッドで最速のマシンだったものの、これまた予想以上にお粗末なチーム運営でタイトル争いを自ら放棄しました。更にはルクレールと対立したと噂の代表ビノットが電撃辞任する始末です。当たったのはサインツの初優勝くらいで、他は全て悪い意味で予想が裏切られました。
マクラーレン
予想
・ノリスは昨年より表彰台を減らし、初優勝はならず
・リカルドは優勝ならずも、最終ポイントではノリスを上回る
答え
ノリスは1年を通じて苦戦し辛うじて表彰台が1回、リカルドはノリスに敗れ続けチームを去る (1pt)
こちらはマシンの性能が予想以上に悪かったマクラーレン。開幕前のテストで起きたブレーキ問題を解決できず、最初の数戦はテールエンダーにまで落ちる始末です。中盤以降入賞争いに絡んだものの、去年は初優勝まであと一歩だったノリスの不憫な姿を見るのは悲しかったですね。リカルドはもう擁護のしようがないほど打ちのめされました。遅いマシンに好みが合わないと、優勝経験者ですらああなってしまうのがF1の怖いところ。
アルピーヌ
予想
・アロンソは終盤に表彰台を獲得し、契約を延長
・オコンは2勝目ならず、アロンソにわずかに敗れる
答え
アロンソはマシントラブルに泣き続けて表彰台0、オコンは未勝利も堅実に入賞しアロンソをリード(0pt)
オフテストの低迷からマシンの速さだけは取り戻したアルピーヌ。しかし信頼性の悩みが全くと言っていいほど解決されず、毎レースのように上位を走るアロンソのリタイアを見せつけられましたね。ピアストリのシートを巡っては天秤にかけたアロンソと両方を失うことになり、離脱するアロンソとオコンは同士討ちを連発した終盤戦。マクラーレンを破ってのコンスト4位獲得でしたが、もう少しメルセデスに迫る可能性があったのにもったいないなぁと思いました。
アルファタウリ
予想
・ガスリーは表彰台獲得も角田へのリードが縮まる
・角田は初表彰台を獲得
答え
マシンの低迷で両者表彰台ゼロ。昨年より成績を落とすも角田はガスリーとの差を縮める (0.5pt)
ほぼ希望だったアルファタウリへの予想。前年終盤の勢いが続けば……と思いましたがやはり弱小チームに新規規定を乗り切る力はありませんでした。正直ほとんど見どころが無かったですよね。角田くんはピットアウト直後のクラッシュなどつまらないミスがあったものの、全体として週末を組み上げガスリーに肉薄する機会が増えたのは良かったです。
アストンマーティン
予想
・ベッテルは表彰台獲得ならず、チームでの将来に暗雲
・ストロールも表彰台獲得はなく、グリッドで最も存在感の無いドライバーに
答え
ベッテルは上位での活躍ができず引退、ストロールは戦績面での見どころを見せられず (2pt)
オフテストの時点で希望を感じられなかったアストンマーティン。レースペースは徐々に改善されたもののとにかく予選が遅すぎて、両ドライバー共に最高位が6位というのは何とも予想通りの結果となりました。ベッテルはモチベーションを見出せなくなったのか引退してしまいましたし、ストロールは10位でギリギリ入賞するかミラーを見ない危ないクラッシュの連発で悪い意味での注目しか集まりませんでしたね。
ウイリアムズ
予想
・アルボンは複数回ポイントで中団を争いエースの座を確保
・ラティフィも数回のポイント獲得でチームに貢献、堅実なシーズンを過ごす
答え
アルボンは複数の入賞でチームのエースに、ラティフィは1度の入賞に留まりチームを離脱 (1pt)
前年と大きく立ち位置の変わらなかったウイリアムズ。ラッセルが築いた勢いはそのままアルボンが見事に引き継いでくれましたね。ラティフィは鈴鹿のピットインのタイミングが素晴らしく入賞しましたがそれきりに。残留は叶いませんでした。
アルファロメオ
予想
・ボッタスはトラブルに苦しみ数回の入賞に留まる
・ジョウは競争力のないマシンに苦しみ、デビューイヤーを苦戦する
答え
ボッタスは序盤6戦連続入賞、ジョウも3度の入賞でチームは上々のシーズンを終える (0pt)
久々に息を吹き返したアルファロメオ。新規定でのマシンの素性は素晴らしく、序盤戦は大きな台風の目となりました。新天地で生き生きとするボッタスは応援のし甲斐がありましたね。ジョウもデビュー戦を含めた複数の入賞を果たして無事残留。ザウバーらしく中盤以降は息切れをしたものの、チームは新体制の良いスタートを切ったと思います。
ハース
予想
・マグヌッセンは上位入賞を含む複数回の入賞
・ミックも上位入賞を果たし、ついにグリッド注目の中心人物の一人に
答え
マグヌッセンは入賞争いのキーマンに、ミックは2度の入賞も残留ならず (1pt)
マグヌッセンは開幕戦5位の勢いそのまま、チームのリーダーとして大活躍。終盤はチーム初となるポールを獲得しました。一方のミックは初入賞も含め2度の入賞を果たしたものの、同じく2度のマシンの大破によってチームを追われます。イギリス-オーストリアの連続入賞の時は間違いなく話題の中心だったんだけどなぁ……。
というわけで、今年は20点中8点でした!低い!
一応開幕直前に予想記事を書いたのですが、半年余りでここまで事態が変わるとは思いませんでした。特に今年限りでF1を離れる4名、ラティフィ以外は低迷しても23年のシートは絶対だと思っていたので、終わってみれば大きなサプライズとなりましたね。
個人的に一番今シーズンが楽しかったのはオーストリアGPの直後だったのですが、残念ながらその後ミックは尻すぼみに……。メルセデスのリザーブやアウディの参戦などまだまだチャンスはあると思うので、もう少しF1に踏みとどまってほしいと思います。彼のスキルもまだまだ磨く必要はあると思いますが、フェラーリの育成として提携するハースに採用されたのに、本家の低迷でバックアップを受けられないままハースはスポンサーを見つけてはいさようならっていうのはちょっと可哀そう。
3年も面倒見てもらえないまま切り捨てられる有象無象の新人たちは山ほどいましたが、やっぱりミックをそれと同列に扱ってほしくはないなーと思いますね。
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