2020年チャンピオン L.ハミルトン

World Champion Collectionメルセデス2020

前代未聞のシーズン

【ミニチャンプス メルセデスW11 L.ハミルトン トルコGP 2020】

コロナウイルスのパンデミックの中行われた2020年シーズン、各チーム・ドライバーはもちろんF1そのものが混乱に見舞われる中、ハミルトンはシーズンを通して圧倒的な強さを見せつけました。

全22戦が予定されていた2020年シーズン、コロナウイルスの蔓延で3月の開幕戦オーストラリアGPが直前になってキャンセルされるとF1は開幕の見通しが立たない前代未聞の事態となりました。マシンの開発が凍結されるとその間各チームは医療支援として人工呼吸器の製造を行い、「プロジェクト・ピットレーン」と題して一致団結してコロナに戦う姿勢を示します。その後ダブルヘッダーでの開催やヨーロッパの各サーキットの復活でカレンダーが再編され、7月にオーストリアでようやくシーズン開幕を迎えることができました。

最終的に17戦が開催されたこの年ですが、シーズン中もカレンダーの再編が相次ぎ何戦行われるのか不透明なまま進む1年となりました。近年トップ3の座を維持していたフェラーリが深刻な低迷に見舞われ、レッドブルも辛うじて2勝を挙げるに留まったこの年、メルセデスとハミルトンはF1を取り巻く様々な混乱はどこ吹く風というような支配的な強さを見せ、11勝を挙げて自身7度目のタイトルを獲得しました。

シーズンの先行きが見えず各チームがマシン開発の計画に苦戦する中、開幕戦の時点で既に独走態勢だったメルセデスには挑戦者が現れることなくシーズンを支配します。PUが導入された2014年から継続して、F1史上初となるコンストラクターズタイトル7連覇を達成しました。

ハミルトンがタイトルを決定した舞台は2011年以来の開催となったトルコGPで、直前に完了した路面の再舗装とウェットコンディションの影響で大変滑りやすい難しいレースとなりました。そんなレースを6番手スタートで迎えたハミルトンですが持ち前のタイヤマネジメントで首位をしっかり維持し優勝を果たしています。ミニカーは1/43ながらタイヤのすり減りや雨によるマシンの汚れが見事に再現されている一台です。

グリッドに敵がいなかったこの年のハミルトン、シーズンを通してたびたび比較されたのは皇帝ミハエル・シューマッハでした。金字塔だった7度のタイトルに並ぶだけでなく、同じく彼の記録的な最多優勝記録91回も更新。そのほかシューマッハの最多表彰台・最多入賞回数記録も更新し、F1の歴史そのものを大きく塗り替えた1年となります。

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