フェラーリ F60 G.フィジケラ

オリジナルモデルフェラーリ2009

夢を叶え引退

【アシェット フェラーリF60 G.フィジケラ 2009】

ベルギーGPでの大躍進を受けて、シーズン後半戦をフェラーリから出走することになったフィジケラ。残念ながら入賞は叶いませんでしたが、イタリア人ドライバーとしての夢を叶えました。

ハンガリーGPで先行車のパーツが脱落しマッサのヘルメットに直撃、大けがを負ったことでドライバー変更を余儀なくされたフェラーリ。事故直後は長年開発ドライバーを務めたルカ・バドエルが採用されましたが、その名をもじって「Look how bad you are」と揶揄されるほど深刻に低迷。急遽フィジケラに白羽の矢が立ちました。

イタリアGPをフェラーリから出走するという、イタリア人としてこの上ない栄誉で迎えたモンツァでのレース。しかしこの年低迷していたフェラーリに急遽乗ったドライバーが結果を残せるはずもなく、9位完走で入賞は叶いませんでした。以降もこの9位が最高位となるなど低迷し、バドエルよりは格段に良かったものの跳馬での入賞は記録できませんでした。

マテル版権下では滅多に特定GP仕様のモデルがリリースされなかったフェラーリ。しかしこのフィジケラが乗った「F60」後期仕様はアシェットのフェラーリシリーズからリリースされる幸運に恵まれました。エキゾースト周りのデザインがマテル版とちょっと違うんですよね。モデルとして特別出来はよくないものの、そんな希少性で市場価格がとても高い一台です。ドライバー乗せるのが結構大変でした……。

フェラーリドライバーとして入賞を飾ることはできず、翌年のシートを得ることができなかったフィジケラ。1996年にミナルディからデビューし中堅・下位チームを渡り歩くことが多いキャリアでしたが、通算3勝を記録してGPウィナーとなったうえフェラーリで引退するのですから、まずまずのキャリアだったのではないでしょうか。

リザルトは乏しいもののチームの危機を救ったことが評価されたのか、引退後はフェラーリのワークスドライバーとして手厚いセカンドキャリアを歩みました。跳馬ドライバーは現役で結果を残しにくいですが、引退後のサポートは世界一なんでしょうねぇ。

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