有終の美

【スパーク マクラーレンMP4-31 J.バトン アブダビGP 2014】
2000年にF1デビューしたバトンのラストイヤーとなった2016年。最終レースは2009年チャンピオンを獲得した際のイエローヘルメットを着用して挑みました。

この年のマクラーレン「MP4-31」は前年に比べて格段に信頼性が向上したものの、結局は中団でポイント争いをするに留まりバトンと僚友アロンソのチャンピオン・タッグにとっては不十分なままでした。バトンにとってパワーユニット時代は全く成績を残せず、失意の時代でしたねぇ……。

シーズンを通してわずか6度の入賞、最高位6位という結果はチャンピオン経験者にとってふさわしいものではありませんでした。2014年開幕戦を最後に表彰台争いからは蚊帳の外、上位を狙うチャンスすらないという苦しい時間が続きましたね。
それでもオーストリアGPの予選で5位に食い込むなど、随所でその光る技術を見せています。ただそのどれもがリザルトに残らなかったので、振り返るときは結構苦労します。

バトンの引退レース仕様モデルはミニチャンプスを買う予定だったのですが、リリースが遅れたうえに味気ないスタンディングフィギュア仕様ということで購入を見送りました。1/43でこのイエローヘルメットが着座しているのはこのF1速報別注モデルのみだったと思います。
時々発生するミニチャンプスの超・手抜き記念モデルには困ってしまいますね。バトンは初優勝も同じスタンディングフィギュアだったので、「バトンはこれでいいや」という雑な扱いすら感じてしまいます。

最終戦はサスペンションのトラブルで序盤にあっけなくリタイアとなってしまい、ピットレーンで観客に手を振ってキャリアを終えたバトン。
残念ながら数多のマクラーレン・ホンダの犠牲者の一人となってしまった印象がありますが、ホンダでキャリアを築きマクラーレンで名声を確たるものにしたバトンにとっては受け入れざるを得ない幕引きだったのかもしれませんね。彼もまた時代の流れの中で消えていきました。
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