フェラーリ 312T2 G.ヴィルヌーブ カナダGP

フェラーリ1977

フェラーリデビュー

【デアゴ フェラーリ312T2 G.ヴィルヌーブ カナダGP 1977】

マクラーレンからスポット参戦したイギリスGPでの結果で翌1978年のフェラーリドライバーの座を射止めたジル。しかし当時のエース、ラウダがチームとの確執で離脱したことで、早々に移籍のチャンスが生まれます。

フェラーリでのデビュー戦となったのは母国のカナダGPでした。新しいマシンでのデビュー戦とあって、レースは12位完走とパッとしたものではありません。カナダGPはこの年限りでモスポートパークを離れ、翌年からは後にいくつもの伝説を生み、そして自身の名を冠すことになるモントリオールへと移ります。

ジルはまたこの年フェラーリドライバーとして最終戦日本GPにも参戦。富士スピードウェイでのレースではクラッシュしたジルのマシンがコース外へ落下し、立ち入り禁止エリアにいた観客と警備員を死傷させる事故が起きています。ジルに非はなかったものの、1987年の鈴鹿初開催までF1日本GPが定着しなかった一因ともいわれます。

マシン312T2はこの年ラウダがチャンピオンを獲得したものの、そのマシンを引き継いだジルにとっては相性が合わなかったのか目立った成績は残っていません。わずか2戦だけですから、無理もないかもしれませんが……。ジル仕様の312T2は存在を確認できていなかったのですが、なんとデアゴシリーズがリリースをしてくれました。ドライバーをカルツォから移植しています。

フェラーリデビューシーズンはほろ苦い結果となったジル。全ての結末を知っている私たちにとっては、この結果も彼にとってはありふれた苦境の一つだとわかるのですが、後のわずかな勝利が伝説に残っているのはそれだけ彼への期待値が大きかったということなのでしょうね。

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