圧勝劇

【ミニチャンプス RB7 S.ベッテル 2011】
前年チャンピオンになったレッドブル・ベッテルが連覇に挑んだ2011年シーズン。オフスロットルブローを武器に支配的な成績を残します。

全19戦で行われた2011年シーズン、レッドブルは前年彼らを悩ませた信頼性問題を解決し、加えて新兵器「オフスロットル・ブロー」を搭載した驚速RB7を送り出します。このマシンの速さを武器にベッテルはポールから逃げ切るレースを繰り返し、半数以上となる11勝を挙げて楽々とタイトルを獲得しました。

マクラーレン勢が3勝ずつを挙げ一矢報いますが大勢に影響はなく、ベッテルはシーズン残り4戦を残して早々にチャンピオンを決めました。しかしシーズンを完全制覇したかと思いきや完走したレースでは唯一母国ドイツGPでミスから表彰台を逃してしまい、プレッシャーからか母国での弱さが際立つ場面もありました。

前年2010年のトレンドデバイスだったブロンデフューザーは更に改良され、スロットルオフ時も排気を出してディフューザーに吹き付ける「オフスロットル・ブロー」に進化。ラップを通して驚異的なリアの安定感を生みました。特に予選での速さはすばらしく、ハミルトンに敗れた韓国GPを除いてレッドブルは19戦中18戦でPPを獲得しています。

苦手とする母国を除いてカレンダーの半数以上を制した2011年のベッテル。伝統的なクラシックサーキットでの勝利をいくつか逃してしまいましたが、モナコGPでは1ストップで首位を走行し後方にタイヤの新しいアロンソ、バトンを従えて抑え続けたことで赤旗中断によるタイヤ交換のチャンスを獲得。モンテカルロ初制覇の栄冠も手にして最年少連覇のタイトルに箔をつけました。
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