雨の中のお披露目
【ミニチャンプス トヨタTF109 小林可夢偉 日本GP 2009】
私の永遠のヒーロー、小林可夢偉が初めてF1の公式セッションにデビューしたのは2009年の日本GP。雨の中金曜日のフリー走行を終日託されました。
デビュー前の可夢偉選手への注目といえば、2008年に日本人として初めてGP2(現F2)で優勝を果たし、翌09年のGP2アジアシリーズで日本人初のチャンピオンを獲得していたことで下位カテゴリーでの実績は十分という高い評価だったなと思います。ただ、当時は同じトヨタ育成の中嶋一貴がF1であまり結果を残せていなかったので、その次の日本人といっても個人的には過度な期待は持っていなかった記憶がありますね。
2009年は好調トヨタのサードドライバーとしてチームに帯同します。この日本GPでは急遽グロックが体調不良になったため可夢偉選手は金曜朝にサーキットに向かう途中でフリー走行への出走を聞かされたんだとか。この日は雨がひどくほとんどのチームが走行を控えていたため、FP1-2の両方で出走した可夢偉選手もわずか23周の走行となりましたが、晴れてF1公式セッションのデビューを果たすことになりました。
記念すべきF1公式セッションデビューモデル。写真が印象的なこのモデルをリリースしてくれたのは今は亡きFORZAというショップです。残念ながら2019年に閉店してしまいましたが、当時ここの別注品はどれも欲しくなるマシンばかりで、非常にファンの心を掴んでいたラインナップでした。このTF109を含め、ミニチャンプスとスパークで各種リリースされた別注品はどれもプレミア価格になっています。
鈴鹿サーキットからも別注モデルとしてTF109のフリー走行仕様が登場。個人的にこの紫の台紙はあまり好みではないのですが、大好きなドライバーのお披露目仕様ということで両方を買いました。以降鈴鹿サーキット別注モデルはミニチャンプスからスパークに移るので、これがミニチャンプス製としては最後のモデルかもしれないですね。鈴鹿LEGENDはベッテル時代までは継続してたっけ?
わずかな走行に留まった可夢偉選手の日本GP。体調不良から回復したグロックが土曜日の予選でクラッシュ、負傷したことでトヨタは決勝レースのシートが一つ空いていましたが、残念ながら予選出走をしていないドライバーは決勝のみの参戦ができず小林可夢偉のF1レースデビューはお預けとなります。この金曜フリー走行は雨のため全力を出していなかったとコメントした彼ですが、この時はこれからあんな大活躍を見せてくれるとは思いもしませんでしたね。
ほんの数周のお披露目に留まったこの年からわずか1年後、このドライバーは鈴鹿で歴史に残るオーバーテイクショーを披露します。この2009年の鈴鹿から以降毎レース、歴史の針が進んでいくように結果を出し続ける彼に魅了されるのは必然でしたねぇ。
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