1/64 Sparky ハース VF-23 N.ヒュルケンベルグ

ハース2023

ヒュルケンベルグの評価が高いってさぁ

【スパーク Sparky ハースVF-23 N.ヒュルケンベルグ 2023】

2023年にチームに加入し瞬く間にエースドライバーとなったヒュルケンベルグ。2016年設立のハースにとっては5人目のドライバーでしたが、もっと早くドライバー交換をしておくべきだったような。

2019年のフル参戦を最後に浪人中だったヒュルケンベルグ。2020年に2度の代役参戦し、新規定となった2022年もぶっつけ本番でアストンマーティンから参戦、僚友ストロールを上回ったことが評価されハースのシートを獲得しました。ただ個人的には「いきなり出走してストロール以上はすごい!」なんて評価したドライバーの後任に優勝経験者のオコンが来たら、チームが飛びあがってしまいそうで心配です。

ヒュルケンベルグは予選が速いし堅実でいいドライバーですよね。でも表彰台に縁がなく、それは全て不運だったわけではなく自らのミスもあったわけで、ルマンで優勝していてもF1では勝てない「速いけどF1では結果が出ない宿命の人」というイメージがすごく強いです。というか彼がフル参戦していた時期を見ていた人ならみんなそう思うのではないでしょうか。大器晩成型だったとしても、最近の好評価ぶりはかつてのヒュルケンベルグとは同一人物には思えないような不思議な感じなんですよねぇ……。

このVF-23はタイヤもちが悪く決勝レースで苦労しましたが、それが改善された2024年は得意の予選を武器に粘りの入賞を見せるようになりました。上位10台がほぼ固定されているようなシーズンでこうした一芸に秀でたドライバーは重宝されると思いますが、それでもやっぱり「入賞圏内のヒュルケンベルグは強い!」みたいな評価にはすごく違和感。いや、好きだし速いと思うけど「そういう入賞チャンスを散々不意にしてきたけどなぜか浪人を経て生き残っている」のが彼の味じゃない?的な。

ハースでピンチヒッターとして最後に数年活躍するのであれば、お気に入りのドライバーが晩年フル参戦してしっかり引退を見届けるのもまたよしだなと思っていました。しかし2024年の好調を背景にまさかの2025年からアウディ化するザウバーと複数年契約。「いやいや、予選はまだ速いけどヒュルケンベルグだよ?ウイリアムズもルノーもみんな彼を切ったじゃん」と思ってしまいます。果たして私の価値観がアップデートされていないのか、アウディがやばいのか……。

ヒュルケンベルグの若さと勢い全盛期だった2010-2014年頃を見てきた身としては、10年後の2024年になって彼の評価が高まる風潮にただただ混乱するばかり。そんなに高評価のドライバーなんだったら速いマシンに乗れていた時にペレスやリカルドに勝っておいてよ、とすらも言いたい。「男子、三日会わざれば……」なんて言葉もありますが、3年の浪人を経て中団の星みたいなドライバーになってしまったことにただただ困惑する私。この別人感、皆さん共感できますか?

ヒュルケンベルグを速いマシンに乗せた結果は10年前に既に明らかになっていたのでは、と思います。ただ「表彰台を目指せるマシンだとあと一歩だけどそれ以下で入賞圏内ギリギリのマシンだと光るよ」と言われると、確かにそうかぁとも思ってしまう。プレッシャーなくポイント取れる場面が強いのかなぁ。

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