世代交代

【ミニチャンプス マクラーレンMP4/2B A.プロスト 1985】
前年を支配したマクラーレンですがこの年はフェラーリが台頭。アスカリ以来32年振りとなるイタリア人王者を目指したアルボレートとの死闘が始まります。

全16戦中11戦の有効ポイント制で争われた1985年シーズン。前年王者ラウダがトラブルで11戦リタイアという不振に陥ると、変わって初のタイトルを目指すプロストがチームを牽引します。
対抗馬となったのはターボエンジンの改良に成功したフェラーリのアルボレートでした。

第10戦オーストリアGPを終えた時点で両者リタイアや失格を除いてすべて表彰台圏内でフィニッシュするというハイレベルな戦いになった1985年シーズン。
しかしフェラーリがお膝元のイタリアGPで投入したエンジンのアップデートに失敗すると以降アルボレートが無念の4戦連続リタイアとなってしまい、この結果をもってシーズンは一方的な流れでプロストが待望の初のタイトルを獲得しました。

前年マシンの改良型で挑んだ「MP4/2B」は優勝争いこそできていたものの、信頼性に深刻なトラブルが発生。シーズンを通して両ドライバー14回ものリタイアを期しますが、その大半がラウダに集中したことでフェラーリにタイトルを奪われずに済みました。
そしてそのフェラーリがアップデートに失敗したこともあり、マクラーレンは2年連続でダブルタイトルを獲得しています。

1980年にデビューし、ルノー時代の活躍で既に将来有望な若手として期待されていたプロスト。83年にピケ、84年にラウダと2年連続で敗れ、ついに待望の初のチャンピオンを獲得します。
得点至上主義のように捉えられる彼ですが、82年のフェラーリ勢の悲劇、そして84年のラウダとの戦いを経てレースへの姿勢が変わった結果とも言われます。
特にそのラウダには強い影響を受け、前年の敗戦以降は一度もチームメイトに総得点で敗れることのないチャンピオンを狙い続けた戦いを続けていきました。
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