勝負の2年目

【ミニチャンプス マクラーレンMP4-31 F.アロンソ 2016】
散々な船出となった2015年から勝負の2年目、飛躍を期待された2016年のマクラーレン。大躍進とはなりませんでしたが、少しずつ改善と進歩が見られシーズン中は今後に期待が持てる1年となりました。

期待を持って臨んだ2016年でしたが、開幕戦の宙を舞う衝撃的なクラッシュで第2戦を欠場したアロンソ。2年連続で先行きが不安視されましたが、シーズンが進むにつれて調子を上げ頻繁にポイント争いに加わりました。まだマクラーレン・ホンダのタッグがこれから長く続くと思っていたので、この年の活躍は真のスタート地点としては十分満足できるものでしたよね。

ホンダのPUも走ることすらままならずアロンソをもってして2回しか入賞できなかったどん底の2015年から大きく改善を見せました。しかし2016年は9回ポイントを獲得しましたが入賞率は5割に満たず、課題が山積していたことは明らかです。素人目に見ても、マクラーレン独占が仇となり走行データが不足していましたよね。

先代のマイナーチェンジと言っても差し支えないほど見た目が代わり映えしないこの「MP4-31」。スパークからは2016年マシンの先陣をきってリリースされましたが、変更点が多くないので新鮮味がありませんでした。一方でバリエーションは豊富で、モナコGP仕様やバンドーンのバーレーンGPデビュー仕様、さらにバトンのアブダビGP引退仕様など押さえておきたいモデルがしっかりリリースされています。

アロンソとマクラーレンの存在感がF1から薄まっていくことに危機感を覚えたこの当時、翌2017年が順調であればこの年は準備としてまずまずの年だったと評価できたことでしょう。ですが事の顛末は周知のとおり。マクラーレン・ホンダのベストシーズンにして、2人のチャンピオンを擁して良くて中堅争いという悲しい事実を突きつけられます。30年以上続いた「MP4」シリーズ最後の一台ですが、何とも悲しい終わりになってしまいました。
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