ルノー R26 G.フィジケラ

セカンドの哀愁

【ミニチャンプス　ルノーR26　G.フィジケラ　2006】

アロンソと2年連続タッグを組み、2年連続のダブルタイトルに貢献したフィジケラ。しかしレース中のチームラジオでは厳しい言葉を浴びせられ続け、見ているこちらが辛くなる一年なのでした。

開幕戦をトラブルでリタイアしたものの、第2戦マレーシアGPでポールトゥウィンを達成し、しかもこれがルノーにとって24年振りの1-2フィニッシュという節目を飾ったフィジケラ。しかし好調だったのはここまでで、以降は勝利もなく、それどころか表彰台にも届かないという苦戦が続きました。

アロンソが1位と2位を連取してタイトル連覇に爆走する一方で、フィジケラはフェラーリはもちろんマクラーレンにも及ばないレースが続きました。当然チームからはアロンソより何秒遅いという無線が頻繁に飛び交い、さながらパワハラのように叱責されながら走る1年だったように思います。結構可哀そうだったよね。

R26は今でも人気が高く再販もされていないため、市場価格は一向に下がりません。アロンソはバリエーションが豊富で比較的不人気のイギリスGP仕様なんかは安く買えるのですが、フィジケラは通常版しかリリースされなかったため成績の割に価格は高いという状況が続いています。

というかミニチャンプスって、実は人気のあるエースドライバーより不人気のセカンドの方が価格が落ちないんですよ。エースドライバーはたくさんバリエーションがリリースされるのに、セカンドは通常版オンリーがほとんどですからね。最近はデカール張替えで2台作れることに気づいたのか両ドライバー共にリリースされますが、それがなかった00年代後半から10年代半ばのセカンドって価格高いんだよねぇ……。

シーズンを通して決勝でアロンソをわずか1回しか上回れなかったことで、ドライバーズランキングも4位に転落してしまったフィジケラ。アロンソとは倍近いポイント差がついたのですが、前半のフェラーリの出遅れに救われて辛うじてコンストラクターズタイトルも連覇に成功しました。

終盤は白熱するタイトル争いに隠れていましたが、アロンソ離脱は決定済み、エースはフィジケラ、マシンは既にフェラーリに勝てない、タイヤをブリヂストンにスイッチと不安要素満載で最後の一花のようなタイトルでしたね。