BMWザウバー F1.08 R.クビサ カナダGP

BMWザウバー2008

ポーランドの不死鳥

【ミニチャンプス BMWザウバーF1.08 R.クビサ カナダGP 2008】

前年同地での大クラッシュから奇跡の復活優勝を果たしたクビサ。2025年には同じくカナダGPの週末にルマン総合優勝を飾り、不思議な縁を感じさせました。

PPのハミルトンと並び予選2番手からスタートしたクビサ。このポジションが後から思えば想像以上に重要で、序盤のSCで上位が一斉にピットに入ると作業が先行したクビサとライコネンがピットレーンの出口で横並びになります。ここで赤信号を待っている間に遅れてきたハミルトンがまさかの追突、ライコネンを巻き込んでリタイアします。

ライバルがライバルを巻き込んでリタイアするという最高の状況でリスタートを迎えたクビサは僚友ハイドフェルドを従え1-2フィニッシュで初優勝を達成しました。BMW勢は2台作戦が異なり共に千載一遇の初優勝チャンスだったことでハイドフェルドから恨み節のラジオもありましたが、彼が無意味にバトルを仕掛けるようなことはしなかったため、BMWは最高の形で初勝利を手にすることができました。

そんな記念すべき初優勝はミニチャンプスからしっかりモデル化されました。この年3人の初優勝が生まれましたが、ドイツ人ベッテル・ドイツメーカーのBMWはリリースされたのにマクラーレンのコバライネンは通常版のみと明暗分かれる結果に。BMWは通常版と異なりノーズウイングが無いこのレース限定仕様だったのでモデル化されてよかったです。

この1-2フィニッシュでポイントリーダーに浮上し、タイトル争いに本格的に参加したクビサ。しかしチームが翌年の開発に舵を切ったことで2勝目はならず、これが彼とチームにとって唯一の勝利となっています。ライバル勢の自滅で勝っただけ、2勝目もまだなのに翌年に開発を切り替えたのは判断ミスなのですが、当時はこれを皮切りにもっと勝利を重ねる希望で溢れていたのです……。

この事故を境に信じられない不運の連続に見舞われたライコネン。なんと2ヶ月以上も無得点を記録するのですが、これでクビサと同点とは互いにチャンスをふいにし過ぎでしょう……。

コメント