綺麗な幕切れ
史上最多、全24戦というカレンダーも終わればあっという間のような気がしますね。シーズン中にあれやこれやと様々な話題が吹き荒れましたが、やはり最終戦はタイトルの行方とラストレースの面々に注目が集まりました。ここまでメディアやSNSでどれだけ叩きあっても最終戦のこの独特な雰囲気が変わらないのが嬉しいですね。この場で戦っていることへの敬意を深々と感じるレース前でした。
そんな最終戦はまさかのフェルスタッペンの追突から開幕。完全に精彩を欠いた彼らしくない突っ込みでしたが、一体どうしたんでしょうね。当てられた側のピアストリは相変わらず怖いほどに冷静で、真逆のこの二人のタイトル争いは面白そうだなぁと早くも先に目が向きます。
こちらはあまりにもお粗末だったボッタスのクラッシュ。もはや何かのトラブルだったと願いたい……。当てられたマグヌッセン共々最後のレースだったのですが、綺麗に締めくくった上位の面々と比べその実力差が出てしまったような悲しい最後でした。特にボッタスは唯一の無得点ドライバーから脱却するチャンスのP9スタートだったのですが、1周目にペレスと接触してウイング破損してジ・エンド。ボッタスの実力・経歴に見合わない最後で残念です……。
こちらもトラブルでリタイアとなってしまったコラピント。デビュー直後の瞬間最大風速はすさまじいもので、そのシート事情と相まって瞬く間にトップチーム・レッドブルのシート候補に名を連ねました。南米繋がりでペレスのスポンサーも維持できるおいしい物件でビッグチャンスだったと思うのですが、とにかくクラッシュが多すぎましたよね。最後はスペア不足で旧式マシンを走らせる羽目になるなど自分で首を絞めてしまいました。でもペイドライバーでもなく、どこかの押し付けでもない、ウイリアムズの育成出身ドライバーですからチームにとってはよい宣伝になったのかも。ここの育成プログラムは結構宝の山かもしれませんね。コラピントに次はあるのか……。
最終ラップまで続く激戦となったメルセデスの二人。ハミルトンは12年在籍したこのチームでのラストレースとあって、さながら引退式かのようなセレモニーまでありました。しかしチームにとってラッセルの成長はこの上なく心強いことでしょう。去年は完全にハミルトン優勢でしたが今年終盤はラッセルに軍配。わずかなフリー走行しか経験の無いアントネッリは未知数なので、屋台骨として彼の存在は大きいですよね。この3年間でのラッセルの成長は本当に大きく、急にタイトル争いに顔を出しても驚かないですね。
最後の最後にコンストラクターズタイトルを決めたマクラーレン。1998年以来なので私もはじめてこの光景をみました。ノリスはドライバーズタイトルをブラジルGPのミスで失いましたが、そのリベンジとばかりに落とせないレースを圧勝でタイトルを決めました。こういう時のノリスは本当に強いのですが、シーズンを通した安定感でいうとピアストリかなぁという印象。来年はどうなるんだろう、1988年ばりのマクラーレン決戦とか見てみたいですけどね。
今シーズン前半は2023年のリピートのようなフェルスタッペン一強レースが続きましたが、後半からは打って変わって群雄割拠、4チームが1-2フィニッシュを達成する展開に。アルピーヌまでW表彰台と見どころ盛沢山でした。ただ毎レース勝者が予想できない展開は面白かったものの、ポイント上は変わらずマックス一強だったのでそこは面白みに欠けましたよね。2025年シーズンこそは混戦を期待したいですね。
しかしコンストとはいえノリスがタイトル獲得かぁ。この人つい最近デビューしたばかりのやんちゃ坊主ってイメージだったんだけどなぁ……。コロナ禍以降時の流れが速すぎて怖い……。
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