8冠を目指して

【ミニチャンプス メルセデスW12 L.ハミルトン ブラジルGP 2021】
歴史的な大激戦の主役の一人となった2021年のハミルトン。いくつか取りこぼすレースがありながら要所を抑え、終盤怒涛の追い上げで同点での最終戦を迎えます。

開幕前のテストでは印象的なタイムがでなかったメルセデス「W12」ですが、そこは連覇中のトップチームとあって開幕戦を優勝でしっかりスタートを切ります。
その後フェルスタッペンと一進一退の攻防を繰り返し、一時劣勢になりながらも母国イギリスGPで復活の優勝を挙げました。
フェルスタッペンを撃墜しての優勝は賛否がありますが、本人はしっかり10秒ペナルティを受けての勝利なのでレース結果自体に文句は言えないでしょう。

後半戦もフェルスタッペンの勢いは止まらず防戦が続いたハミルトンですが、新型エンジンを投入したこのブラジルGPから劇的に息を吹き返し最速マシンへと進化を果たしました。
このレースは非常に印象的な勝利だったためこちらのスパーク紹介記事で手厚く触れていますのでぜひご覧ください。あの追い上げだけで一つ記事が書けるレベルの見事なレースでしたねぇ。

コンストラクターズタイトルは制覇しましたが14年から続いていたドライバーズタイトルを失った2021年の「W12」。終盤4戦の速さは他の追随を許さない圧倒的なものでしたが、このアップデートを投入するまでに少し時間が掛かってしまいましたね。
近年はパッとしないメルセデスですが、このブラジルGP以降の「W12」は最強メルセデスを象徴する一台だったのではないかと思います。

大逆転勝利のウイニングランで掲げたブラジル国旗付きでリリースされたこのモデル。スパークの1/43をミニチャンプスケースに移植したときは高さが収まらなかったので、ミニチャンプスの方が腕を掲げる高さが若干低くなっているはずです。
まぁ、気にするほどのことではないですが……。

最終戦、最終ラップの処理を巡っては未だに賛否があり、というか一生言われ続けるものだと思うのですが、周回遅れの処理が正しくできなかったことが問題なだけでレース再開という判断は間違いではなかったと思います。私は彼のタイトルが「奪われた」という声には同意できません。
2021年のハミルトンは救われたもののエミリア・ロマーニャGPや致命的だったアゼルバイジャンGPなどミスがいくつかありましたが、対するフェルスタッペンは開幕戦のトラックリミットくらいでほぼ完璧シーズンでした。
他の年なら影響しなかった、あるいは許容されたであろう「わずかなミスが最後に命運を分けたハイレベルなシーズンだった」という感想でみんな納得できるんじゃないかなぁと思います。
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