1/18 ノレブ ルノー R30 R.クビサ

アルピーヌ・ルノー2010

12年越しの夢叶う

【ノレブ ルノーR30 R.クビサ 2010】

押入れに眠っていた古いミニカーを引っ張ってきました。R.クビサが2010年に戦ったルノーR30です。こちらで1/43は紹介済みなのですが、今こそもう一度語りましょう。ぜひ新しいF1ファンの方に知っていただきたいドライバーなのです。

BMWの秘蔵っ子としてデビューし、瞬く間に評価を高めていったポーランド人のクビサ。08-09年のリーマンショックで多くのドライバーがシートを失い、辛うじて新規弱小3チームに滑り込んだ人も多い中、若く将来有望だったクビサはワークスルノーチームのエースのシートを射止めました。当時の経済状況を思えば、いかに彼が高く評価されていたかがわかるでしょう。

そんなクビサは今年おじさんながらも大活躍したアロンソが才能を認め、そしてプライベートでもとても仲の良いドライバーとして有名でした。当時インド系だったフォースインディアがケータリングで出していたカレーを二人で食べるのが日課だったとか。

彼はその確かな才能と、気難しいと言われたアロンソとの良好な関係でフェラーリの時期ドライバーの有力候補として度々噂に挙がりましたね。残念ながら2011年のラリーの事故でそれは実現しませんでしたが、2019年のウイリアムズからのF1復帰に際して当時2012年からフェラーリと契約していたことを認め、その未来が確かに存在していたことを明らかにしてくれました。

00年代後半を知る者にとってアロンソ・クビサが競争力のあった2010年代序盤にフェラーリで走るというのはまさにドリームチームであり、叶わなかったことが惜しまれる有名なたらればの一つでした。そしてつい先日、12年の時を経てクビサのフェラーリWECチーム入りが電撃発表されましたね。最初は開発ドライバーか何かだと思いましたが、3台目のハイパーカーでシリーズ参戦が濃厚とのことで非常に、非常に感動しています。

少し話が逸れますが、大量のミニカーを紹介しているこのブログで初登場のノレブ製モデルなのでミニカーにも触れていきましょう。ノレブはフランスのメーカーで、08-10年頃に数年だけルノーの1/43と1/18を取り扱っていました。08-09年はノレブがドライバーの版権を持っていたようで、困ったことにミニチャンプスの台紙にはドライバーの名前が書いていないんですよねぇ。当時1/18はミニチャンプスからリリースされず、そこそこ活躍したマシンながらこの微妙なモデルだけが世に出ています。

出来はまぁマテル、今でいうブラーゴとそう変わらないもので、ミニチャンプスには全く及びませんでした。台座もないので飾りにくく、コレクションの統一性を乱す厄介な存在です。近年のアルピーヌへのリブランディングと若干の活躍によって再びノレブが参入するのかなと思いきや、現在はソリドというこちらもフランスのメーカーがこのチームの1/18をリリースしています。A521の1/18はそこそこ良さそうで気になってるんですよねー。

さて話はクビサに戻り、2024年シーズンは私たちが幾度も夢にみた赤いレーシングスーツ姿の彼を見ることができます。ルマンとかアロンソは絶対応援に駆け付けそうですよね。LMP2で2021年から着実に成果を挙げていますし、ハイパーカーでも優勝する姿が見たいです。まぁ復活するBMWワークスに戻って再びタッグを組むというのも熱い展開だったんですけどね。注目の若手がWEC参戦するのもいいのですが、こうしていろいろなコネクションを持ったベテランが再びその縁を紡ぐっていうのも味があっていいですね。

当時の3強5台による2010年のタイトル争いで台風の目となったクビサの1/43モデル。少しづつ引き離されるんだけどアップデートを入れる度に復活する彼が力強かったです。

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