2016年のダークホース

【ミニチャンプス ハースVF-01 R.グロージャン 2016】
2010年以来6年ぶりの新規チームとして参入してきたハース。アメリカの名門メーカーがフェラーリと提携して参戦ということで多くの期待をされてのデビューでしたが、結果はいい意味で予想を大きく裏切るものでした。

デビュー前から大多数が「まともなチーム」だろうと評していたハースですが、ポイント争いに絡むかどうかは意見が割れるところだったと思います。それがデビュー戦でいきなり6位、第2戦では5位と連続で好成績を挙げて前半戦の大きなサプライズとなりました。グロージャンは2戦連続DotDを獲得し、新生チームを牽引する見事な活躍を見せてくれましたね。

センセーショナルなデビューの印象が強く頻繁にポイントを獲得しているように思っていましたが、実は21戦で入賞5回とそれほど多くありません。そのほとんどが前半戦で、後半は母国アメリカGPでなんとか10位をとったのみ。開発に遅れたというよりもブレーキトラブルを筆頭にチームのミスで自滅した印象が多く勿体なかったですね。まぁ、これが新規チームの洗礼なんでしょう。

少し前のザウバーのようなカラーリングだった「VF-16」。白いマシンはいいですね。活躍したからすぐ変わるんだろうなーと思っていたサイドポッドのチームロゴですが、結局大きなスポンサーは付きませんでした。オーナーのハース氏もこれは予想していなかったようで苦言していましたね。タイトルスポンサー獲得は2022年まで、7年も待つことになります。

ワークスルノーのエースの座を蹴って移籍し、チームをけん引する役割をしっかり果たしたグロージャン。オーナーもべた褒めでした。この年の彼は見事な活躍で、雇っておいて正解だったと言えるでしょう。デビュー戦でチームが見せてくれた活躍の続きを期待してしまいましたが、大きなチャンスは未だに訪れませんね……。
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