秘蔵っ子デビュー

【スパーク マノーMR05 P.ウェーレイン 2016】
メルセデス育成の最有力候補として、DTM王座を引っ提げデビューしたウェーレイン。大物ルーキーの一人として注目を集め、それに恥じない成績も残しましたが、デビューからわずか数か月で将来に暗雲が立ち込めていた気がします。

万年テールエンダーのマノーでしたが、この年はメルセデスからPUと育成ドライバーのウェーレインをセットで獲得し一気にジュニアチームの立ち位置を確立しました。最後尾が定位置だった前年から、中団・下位チームとレースでバトルするまでに進歩します。
オーストリアGPではウェーレインが予選12位という好グリッドを獲得し、最終ラップのメルセデス同士討ちの混乱のうちにグティエレスを抜いて10位完走。チームにビアンキ以来の貴重な1ポイントをもたらしました。

その後もスパやモンツァなど高速サーキットで4度のQ2進出を果たし、無得点が続くザウバーと熾烈なコンストラクターズ10位争いを続けました。
ブラジルGPの雨の混乱でザウバーに抜かれてしまいコンスト最下位に終わりましたが、数合わせのチームから本格的なF1チームへと歩み始めた一年だったと思います。

デビュー以来続いた赤・黒・白のカラーリングを刷新し、メタリックなブルーカラーに変更した「MRT05」。なんでこのカラーリングなのかよくわかりませんね。
相変わらずスポンサーロゴのないボディですが、中盤からは民泊で話題のAirbnbなどスポンサーをいくつか獲得することができました。持ち込みだけでなくようやく走りでスポンサーを獲得できるまでになって、その成長ぶりに感動しましたねぇ。

チームを引っ張る活躍でマノー躍進の原動力となったウェーレイン。しかし後半戦からオコンがチームメイトとなると圧倒できず、そのオコンはフォースインディア移籍を決めてキャリアの先を越されてしまうのでした。
年末はロズベルグの電撃引退で大チャンスを得るかと思われましたが、メルセデス移籍はまだ早いとまさかのNG通達を受けてしまいます。ボッタスが獲得できなかった際のバックアップ扱いだったか、翌年は予想された通りザウバーへと移籍することになりました。
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