マノー MRT05 E.オコン ベルギーGP

マノー・マルシャ2016

新人らしからぬ落ち着き……?

【スパーク マノーMR05 E.オコン 2016】

2016年のベルギーGPでデビューし、ベテランのような落ち着きで1度もリタイアすることなく完走を続けたオコン。翌年にフォースインディアに移籍してからも堅実に連続ポイントを重ね、デビュー当初は大人しいながらも質実剛健なドライバーなのかと思いましたね。

マノーでの半年間はルーキーイヤーかつ弱小チームで走っていることから目立った活躍はありませんでした。それでもメディアからその堅実な走りで完走を続ける様を称賛されていて、安定してポイント獲得ができる速いマシンに乗った彼を早く見たいと期待してしまいましたね。

その願いはすぐに叶い、オコンはわずか半年の実績で中堅の雄フォースインディアに移籍します。ウェーレインがなぜ自分ではなくオコンを採用したのか聞いたというニュースもありましたね。当時はウェーレインは怒りっぽく対するオコンは落ち着いていて献身性があるとの評価でしたが、いかに外野に見る目がないかということですね。その後の2年間でオコンもすっかり牙をむき出しに戦うドライバーへと変貌しました。

年末のマノーチーム消滅の影響を受けてか、このモデルはラインナップされていながら発売遅延を繰り返しました。最初の発売予定日から約半年も待たされましたが、デビューマシンなので無事にリリースされてよかったです。

これがこのチームの最後のモデルカーとなりました。ビアンキ、ウェーレイン、オコンのデビューマシンや風洞なしで設計された「VR-01」など弱小チームながら記録に残る、欲しくなるミニカーが数多くリリースされましたね。F1では目立たなかったドライバーも他カテゴリで活躍中の人が多いので、市場価格は未だ高く根強い人気があるチームです。

英国の富豪、リチャード・ブロンソンの野心から始まったヴァージン・マルシャ・マノーチーム。名を変えオーナーを変え、7年間戦いましたがこの2016年でチームは解散しました。思えば2009年のオフテストでブラウンGPの速さに目をつけて始めたスポンサーが最初だったと思うと、ひょんなことからここまで大きなチームになったもんだと思います。

ヴァージンは迷車「VR-01」を生み、マノーになって以降は有望な新人を多く発掘しました。特にメルセデスと提携を始めたこの年は本格的に新人育成チームとして生き残れる希望が見えていただけに、解散は本当に残念でした。

デビュー当時は興味もなかった2010年新規3チーム、弱小ながら気づけば愛着が沸いています。こうして歴代の弱小チームも未だ人気を誇るのでしょうかねぇ。

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