F1全力集中

【スパーク アウディR18 L.ディグラッシ/L.デュバル/O.ジャービス 富士6H 2016】
この年限りでのシリーズ撤退を表明していたアウディのWECチーム。最後の雄姿か、緊迫の首位争いは見事なものでした。

F1しか見ない私にとって知っているのはディグラッシと辛うじてデュバルくらいでしたが、この8号車は週末を通してトップに迫る走りを見せ優勝争いの一角となりました。
決勝では耐久レースながら上位3台が10秒前後の間隔で競うという近年のスプリント化した「耐久レース」を見ることができてとても満足した思い出があります。

終盤の優勝争いではタイヤ無交換で首位を維持した可夢偉選手とのギャップを8号車がみるみる縮めていき、彼を応援していた私にとっては大変驚異的な存在でしたね。あの緊張感は今でもよく覚えています……。

アウディもポルシェ同様、というかポルシェに先立ってWECからFEへ戦いの場を移しましたが、こちらも長くは持たずに撤退しています。以後VWグループのF1参戦明言と共に両チームはF1チームとコンタクト。ポルシェは破談になった一方アウディはザウバーの買収に成功しています。

これまで「自動車へのフィードバックが大きいWECだ」「環境問題に適したフォーミュラEだ」と散々F1から離れていきましたが結局はF1に心惹かれたアウディ。自動車業界全体が大きな転換期で、モータースポーツにいくつも参入できるほど余裕がないんでしょうか。
どれか一つとなればやっぱりF1なんでしょうね。レースの質や技術要件の高さはともかく、F1を超える商業規模のレースは存在しないわけですから。果たして参戦初年度から活躍できるでしょうか。BMWザウバーが上手くいったことを思うと結構やれそうですけどね。
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