これぞ王座争い
2年ぶりのポールリカール、相変わらず退屈なレースが予想されましたが終盤のフェルスタッペンの2ストップ切り替えで大きなドラマを生みました。第1スティント最後のピット出口での僅差の攻防、そして終盤猛烈な追い上げを見せたフェルスタッペンと古いタイヤで首位を守ったハミルトンのバトルはこれぞタイトル争いという見事な戦いでしたよね。ずっと見たかったハイレベルな王座争いがいよいよ繰り広げられていて大満足です。最後はフェルスタッペンがスペインGPのお返しと言わんばかりにハミルトンのお株を奪う逆転優勝で、今年の彼は本当にタイトルを取れるのではないか強く確信させてくれる1戦となりました。いやー面白かった!
リカルドの復調で明確に中団の雄となったマクラーレン。編隊を組んで順位を上げていく様は大変見事でした。開発を終了したフェラーリはペースに苦しみ、アルピーヌももう一歩な印象。今年もコンスト3位はマクラーレンが連覇しそうです。しかしリカルド、まだノリスとは差があるものの中団争いには支障はないようで、長い不調から抜け出し始めたようで本当によかったです。
予選のクラッシュによるピットレーンスタートで見せ場のない13位となってしまった角田。前戦アゼルバイジャンGPの勢いを維持できませんでした。イモラと言い前回といい、好調が期待できる場面でクラッシュしてしまいますよね。新人ではマゼピンが安定を見せ始めているだけに、彼の焦りが日に日に浮き彫りになってきています。トストの言うように速さではなく自制心の問題だと思うのですが、レッドブルの育成とはいえF1で母国の期待を背負って孤軍奮闘していますからねぇ・・・。F1での環境をサポートしてくれるような、頼もしいメンターをはやく見つけてほしいなと思います。
さて今年のメルセデス、なんだかこれまで絶対正解だった彼らの判断があまり効かない場面が目立ってきており、マシンだけでなく総合力としての強さは過去ほど強力ではない印象です。一方のレッドブルはルノーPUの苦労とセカンド問題解決が役立ったか、ベッテル時代よりも強力なチームに見えます。メルセデスはかつてフェラーリと争った時のように、兜の尾を締めてまた強くなるのでしょうか?それとも売却が噂されるなど、このまま負けて終わってしまうのでしょうか?時代の終焉を知るという意味でも興味深いタイトル争いです。
コメント