2021 アゼルバイジャンGP 感想

GP感想

このタイヤは果たしてゲームの一部でしょうか

完勝目前で勝利を奪われたフェルスタッペン。ペレスが勝利し、ハミルトンが無得点で終わったことでわずかな慰めになったかもしれませんが、失われた26点は帰ってきません。ここで付くはずだった11点のハミルトンへの差が、タイトルに影響しないといいのですが……。

リスタート時の信じられないハミルトンのブレーキングミス。メルセデス時代の彼には見たこともないようなミスで、致命的な0点フィニッシュとなりました。イモラではミスをしたものの赤旗に助けられるなど幸運に救われ続けてきたハミルトンですが、いよいよその運も尽きたでしょうか。しかしメルセデスは不調ですね。後半にかけてのアップデートはこのチームの武器ですが、少なくとも当面、夏休み前まではレッドブルに大きな追い風かもしれません。

完璧な走りで、まさに復活といっていいベッテルの2位獲得。序盤スティントを伸ばして角田を攻略すると、そのまま良いペースで上位をキープしてタイトルを争う2人のトラブルによって、アストンマーティン初の表彰台を獲得しました。去年散々言われたベッテルですが、ストロールにいまいちキレがないのでベテラン枠としてチームに見事な貢献を果たしています。タイトル争いには影響せずとも、フェラーリvsマクラーレンのコンスト3位争いでは台風の目になりそうですね。

今回光が見えた角田のレース。予選Q3でクラッシュし、最後は順位を維持できず7位完走となってしまいましたが、開幕戦以来のポイントフィニッシュとなりました。この荒れたレースを入賞圏内で完走した意義は大きく、モナコに続いて大きな学習となったと思います。これを機に、ヨーロッパRdのサーキット連戦では本来の走りを見せてほしいですよね。表彰台を獲得したガスリーとはまだ差がありますが、角田は6戦しただけのルーキーです。苦戦する移籍組同様時間が必要でしょうから、中盤に向けて期待したいところ。

さてピレリタイヤ、相変わらず前触れのないバーストでこれがすっかり当たり前になっていますが、本来これはレース用のタイヤとしてはあってはいけないことですよね。すっかりピレリタイヤとはそういうものだとF1に組み込まれてしまっていますが、今回のようにタイトル争いに大きな影響を与えるようなことは避けてほしいなぁと思います。自動車レースってそういうスポーツじゃないからね。

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