1年限り
【ミニチャンプス レッドブルRB11 D.クビアト 2015】
2014年秋、ベッテルの突然の移籍によって急きょレッドブルへの昇格のチャンスを手にしたクビアト。ロシア人2人目のドライバーにして初のトップチーム昇格ということで大きな期待もありましたが、結果はほろ苦い終わりとなってしまいました。
クビアトが昇格を果たした2015年、この年のRB11はルノーPUの非力さが足を引っ張ってか、レッドブルとしては08年以来となるシーズン未勝利を記録してしまいました。2人合わせてポディウム3回という結果からも力不足が現れています。空力の影響が大きいハンガリーGPでは2-3フィニッシュを果たしましたが、この結果だけではルノーとの溝は埋まらず、公然と罵り合う泥沼の関係がシーズン終盤まで続きます。
チーム自体が心臓部に敵を抱えレースに注力できない環境下で、アメリカGPでは表彰台のチャンスを不意にするクラッシュをしてしまうなど結果が出ない焦りからかミスを繰り返す姿がよく映り、彼の抱えるプレッシャーは画面越しにも伝わってくるほどでした。最終的な得点はリカルドに勝っているのですが、内容と予選での敗北ぶりで彼の勝利という印象は薄いです。
RB11は印象深いテストカラーとレース結果の悪さから、本線仕様はあまり記憶に残りませんね。前年との違いはモノコックにレッドブルのロゴが増えたくらいでしょうか?2016年からはマッドカラーになったため、派手なパープルのインフィニティカラーはこれが最後になりました。2013年は圧勝でタイトルを獲得しましたが14・15年は微妙な戦績だったので、もう数年早くロゴを掲載していたらインフィニティの宣伝効果は断然違ったことでしょうね。
優勝はもちろんタイトルも不可能ではない位置までたどり着いたクビアトですが、結果は2回の表彰台のみに終わってしまいました。翌年には母国での散々なレースを最後にトロロッソへ降格し、繋ぎの昇格だったことが浮き彫りになってしまいます。昇格前にもっとトロロッソで経験を積めたらレッドブルでも通用できたと思うのですが、ベッテル・フェルスタッペンという2人の天才にキャリアを大きく左右されてしまいました。
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