苦難の始まり
【ルックスマート フェラーリSF15-T K.ライコネン バーレーンGP 2015】
古巣復帰2年目となった2015年のライコネン。前年の大不振からは若干前進したものの、前半戦にしてベッテルのセカンドとなり後半戦には2年目にしてチームから去就へのプレッシャーを受けるなど、ベッテルとは対照的に苦難の1年となりました。
開幕3戦をメルセデスとベッテルに次ぐ4番手として過ごし、得意の第4戦バーレーンGPではメルセデスの1台を破って2位表彰台を獲得。ここまでは、ベッテルに次いでライコネンもチームと共に上昇気流にいることを感じさせてくれたんですけどね。しかし中盤以降は予選で沈むことが多く、ベッテルがメルセデスを相手にする傍らライコネンはウイリアムズ・レッドブルら中堅上位と争う時間が増えていきます。
前半だけでチームメイトと倍近くまで広がった得点差はまるで埋まらないまま後半戦を迎え、ベッテルが表彰台の常連となる一方ライコネンはシーズンわずか3度のポディウムに留まりました。最終的にほぼベッテルに対してダブルスコアをつけられたライコネンですが、ウイリアムズとレッドブルが点を分け合ったことでなんとかドライバーズ4位の順位は死守できました。この帳尻を合わせるところがなんともライコネンらしいですね。
初年度のルックルマートモデルの問題点はいくつもあるものの、一番困ったのはプレートの接着が弱く届いたときには外れていたことでした。さらにライコネンモデルに至っては印字が実際の2位ではなく3位と記載されるエラーまで。このレースがシーズン最高位だったのに、何とも悲しいです。
戻って早々、チームからは残留に向けて結果を出せと言われてしまったライコネン。後任候補のニュースは連日大盛り上がりで、時の人だったボッタス・リカルド・ヒュルケンベルグの名がよく上がっていましたね。結局残留を果たした彼ですが、新体制ではベッテルのセカンドとしてチームからプレッシャーを受け続ける立場が確定してしまったのでした。
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