勝てなくなった特別カラー

【ミニチャンプス レッドブルRB20 M.フェルスタッペン イギリスGP 2位 2024】
2023年に登場したアメリカ特別カラー3台は全勝、どれも優勝仕様としてモデル化されましたが、この24年イギリスGPではついに勝利を逃し「スペシャルカラー」を記念しただけのモデルとなりました。

予選4位からスタートしたイギリスGP。序盤はメルセデス-マクラーレン勢による「メルセデスPU勢1-4体制」でレースが進む中、途中降り出した雨によって展開が大きく変わりました。タイヤ交換判断を誤ったピアストリとリタイアしたラッセルのおかげで3位に浮上したマックスはノリスも仕留め、2位まで浮上します。

残り5周で首位ハミルトンを追うマックスを「さすがにメルセデスには追いつけるだろう」と思って観ていましたが、まさかのペース不足で2位フィニッシュとなりました。絶好調のマクラーレンに負けるのはやむなしとしても、前戦オーストリアGPに続きメルセデスにまで2連勝を許すとは大きな驚きでしたね。

ファン公募で採用されたこの20周年記念カラーリング。なんでも15年のプレテストで登場した迷彩カラーリングに着想を得たものだとか。シーズン後半のシンガポール・アメリカGPでも予定されていたのですが、あまりの低迷とマクラーレンの追い上げでファン公募企画は中止になってしまいました。
そのマクラーレンが堂々と特別カラーリングを連発する中、勝利もできず「ポイント最大化のため」に見送ったレッドブルの苦しさが伺えますね。

その後続く2025年までのチームの低迷を思うと、圧勝で勝ったスペインGP以降の表彰台は取りこぼしではなく望外の好成績だったんだなと思えてしまいますよね。「もうマックスでも勝てないんだ」と衝撃を与えたこの一戦。今後のレッドブルは特別カラーリングでも入賞がやっとになりそうですが、そもそもこんな企画を実施できるほどの余裕があるのでしょうか……。
モチーフになった2015年の「RB11」テスト仕様。この年も未勝利で苦しいシーズンでしたが、この時はチーム一丸となってPUのパワー不足に立ち向かっていましたねぇ。
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