ポイントリーダーに復帰
【ミニチャンプス レッドブルRB18 M.フェルスタッペン スペインGP 2022】
エミリア・ロマーニャGP、マイアミGPに続き3連勝でポイントリーダーに浮上したこのレース。敵の不運を味方に、チームの総力戦でマックスは勝利を掴みます。
フリー走行3回全てでトップタイムを記録し、予選でもポールを獲得とルクレールに勢いがあるかと思われたこのレース。フェルスタッペンは2番手グリッドから追い上げを狙いますが9周目には珍しくコースオフを期し、さらにはDRSがトラブルで機能しないなど困難続きの序盤の戦いでした。
ルクレールには30秒近くも差を付けられ、無線でも不満爆発だったマックス。さらに悪いことに前半の大半を復調してきたメルセデスのラッセルとのバトルに付きあう羽目になりました。この時点でこの週末は完全にルクレールのものだったのですが、なんとレースを折り返そうかという時点でその彼がエンジントラブルによりまさかのリタイア、マックスに幸運の勝利がプレゼントされるのでした。
ルクレールが去り勝利を争う対象がラッセルに変更となると、レッドブルはピット戦略を駆使して首位に浮上します。ここからはマシンの地力の差でメルセデスを抑え、更にはペレスにチームオーダーを発令して盤石のレッドブル1-2レースとなりました。フェラーリに勝てずともメルセデスには勝つ、そしてフェラーリがいないのならマックスに勝利を届けるという、レッドブルの強い意志が見える戦いでしたね。
この時点ではペレスもポイント差がそれほどなくまだ選手権首位のチャンスもあったのですが、レッドブルは厳格なチームオーダーでマックスにポイントを集中させました。「フェアじゃないけど従います」というささやかな反抗を示したペレスのラジオが悲しいですね。しかしこの後ペレスは自力で2位まですら浮上できなくなることを思うと、チームオーダーでウィナーを操作できた2022年序盤のレッドブルは遠い昔、というかこんな力強いドライバーラインナップだったとは、記憶の彼方に消し飛んでいました……。
やはりマックスのスペインGPといえばこの初優勝のモデル。しかしこの人はカタロニアで運に恵まれることが多く、この2022年同様に2016年も最強メルセデスWリタイアというシーズン最大の幸運を掴んでの優勝でした。
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