スパークで一番お気に入り

【スパーク HRT F112 P.デラロサ 2012】
弱小HRTの最後のマシンです。フォースインディア初期のカラーリングを思い起こさせ、カーティケヤンのスポンサーに媚媚じゃないかと好きじゃなかったのですが、ミニカーの塗装は艶よく綺麗で味があります。

2年連続予選落ちで開幕を迎えたHRT。最後の年はチームと同郷のデラロサを採用しますが、絶望的にマネーが足りず撤退を余儀なくされました。フロントウイングもレギュレーション変更初年度の2009年のようにシンプルで、モンツァでも特殊仕様を作れなかったくらいですから、マシンは2010年のデビューから大したアップデートがされていなかったんでしょうね。

国際映像に映ることも滅多になく記憶に残らないマシンですが、この年鈴鹿で走った最初のマシンがこの「F112」だった記憶があります。初めて見た走るF1マシンに感動し、最下位チームでもF1ならではの迫力があるものだなと興奮したものの、続々コースインする上位チームを見ているうちにそれはすぐ消え去ったのでした。

当時はまじまじと見ることがなかったこのマシンのカラーですが、今見るといいデザインだと思います。デビューマシンの「F110」のカラーがひどすぎたので、翌「F111」以降はせめてデザインだけでもとこだわっていたんでしょうかね。なおチーム撤退後、このマシンはピレリに売却されショーカーとして運用される未来を歩みます。

なぜかこのミニカーの塗装は艶がよく、他のスパークのミニカーと比べても仕上がりがとても綺麗です。その「F111」と同じく、超弱小チームながらスパークモデルの中でお気に入りの2台になったのでした。潰れるべくして生まれたかのようなHRTチームですが、セナとリカルドをデビューさせ、「F111」のカラーリングを生み出したのは功績と言っていいでしょう。
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