2024 スーパーフォーミュラ第2戦 オートポリスに行ってきました

イベントレポート

どこから観ても楽しい!

東京駅から直線距離で860kmも離れた大分の秘境にあるオートポリスサーキット。北海道の十勝開催がない今スーパーフォーミュラでは関東から最も遠く離れたサーキットですが、苦労してアクセスする価値のある大変楽しめるサーキットでした。個人的に過去のSF観戦の中で一番満足度が高いです。

バブル期にF1開催を目指して建設されたオートポリス。その作りは独特でグランドスタンドがピットビルの向かいではなく1コーナー寄りに設置されており、ピット向かいにはハイクラスチケット向けの観戦施設が用意されています。後述する通りサーキットで最も新しい立派な施設なのですが、招待客やスポンサー用ではなく一般客に開放してくれているので大変ありがたいです。

グランドスタンドからは1コーナー以降コース前半のほぼ全てを観ることができます。申し訳程度ですが小さな屋外モニターも設置されているので、入場券を買うだけでも屋根付きの大きなスタンドでバトルをたくさん、モニター映像付きで観戦することができます。今回は次にいつまた来れるかわからなかったのでVIPチケットを買っての観戦でしたが、ここでレースを観るかどうか最後まで悩みました。1コーナーに加えてヘアピンも観れるので他のサーキットに比べてグランドスタンドから観れるバトルの数がかなり多いんですよね。2レースやってほしい……。

続いてコース後半を一望できるロイヤルルーム・ウエストウイング。全面ガラス張りの建物で屋上も開放されているため、1コーナー以降のレース展開は全てここから観ることができます。今回のレースで2番目に高いチケットがこの観戦席でした。オートポリスはバブル期建設らしく開設当時はホテルや美術館まで作られていたそうですが、それらを取り壊して00年代に新たにこのロイヤルルームウエスト&イーストウイングが作られたため場内では最も新しくとても立派な施設です。

今回最も高いチケットの観戦施設がこのロイヤルルーム・イーストウイング。スターティングラインに並行して位置し、バルコニーもあるので屋内・屋外気分に合わせて観戦することができます。このチケットではすべての観戦席・パドック・ピットビル屋上に入れるので、今回はこのパスをぶら下げサーキットを隈なく探索していました。どのスポットも素晴らしかったのですが、このオートポリスは屋外モニターがグランドスタンド前の小さな一台しかないので各ウイングの屋上・バルコニーなど屋外にいては場外映像を見る手段がありませんでした。決勝はバルコニーからスマホでレースを追いつつ観戦しましたが、新しくなった選手紹介映像が見れなかったのは残念。今回唯一の不満点かな。

そんな不満を吹き飛ばす、オートポリスの素晴らしいところはマシンと観客席の距離がとても近いこと。上述のロイヤルルーム前の通路ではフェンスからホームストレートまで3mほどしかありません。写真のSFライツはもちろん、併催のN-ONEですら怖さが勝る大迫力。怖いけど楽しい、これぞモータースポーツという迫力を全身で感じることができます。

さて、今年初の現地観戦となったスーパーフォーミュラですが、お目当ては変わらず小林可夢偉選手(の表彰台と優勝)です。今年はKCMGのマシンカラーが青一色に変わり見た目のかっこよさが大幅にアップしましたね。可夢偉選手の青いマシンといえばデイトナ24hを走ったブルーのラインが入ったDPiくらいだと思うので、とても新鮮です。ひいき目抜きにKCMGは今年のグリッドで一番かっこいいカラーリングじゃないですか?

今回のイベントでは各セッション中に無限とトムスの間のピットガレージをファンに開放するという贅沢なイベントがあったのでしっかり参加してきました。ガレージ側からピットロードを走るマシンを観るのは初めてですし、そもそもなかなかない機会だと思うので大変貴重な経験でした。間近でピット作業も観れちゃうし本当に神イベント。バブル期の大所帯F1誘致を前提に作った大規模ガレージだからこそなせる業なのでここ以外での開催は望み薄でしょう。ぜひオートポリスへ行こう!

ピットウォークでは今年のSF名物、JUJUフィーバーを体験してきました。一か所だけ明らかに人の列(というか輪)がすごいので迷うことなくすぐ場所がわかります。変なトラブル防止のためにもハイタッチ程度に留めているのは大正解だなと思いました。ただオートポリスは車検場がピットと離れているので各セッションの合間にパドックにいれば移動中の彼女に結構間近で会うことができました。数mの距離でお会いした感想としては、「あの細さでどうやってGに耐えているんだろう……」でした。

SFライツ5分前を伝えるくまモン。今回はメインステージでご当地ゆるキャラショーが行われるなど、これぞ地方という感じの楽しいイベントでした。しかしここは大分県なのにくまモンがこんな主役なんですね。福岡空港から車でここまで来ましたが、各地のお店を見る限りくまモンはもはや熊本県に留まらず九州全体のアイコンなのでしょうか。(ちなみにこの写真をXにあげたらたくさんのくまモンファンからいいねが来て驚きました……。)

決勝レースは牧野選手の独走でしたが、開幕で躓いた岩佐選手がポール獲得も不満そうな2位、これぞベテランの安定感という堅実さでポイントを積みかさねていく山本選手などバトルの多い展開で面白いレースでしたよね。ここから絶対復調するであろう野尻選手や不気味な坪井選手もいて、今シーズンのタイトル争いの主役が出そろってきたなという感じでした。うーん、バトルが多かったのでグランドスタンドで観るべきだったかもしれない……。

歓喜の初優勝となった牧野選手。個人的にはF2時代を少し知っている程度でしたが、ダンデのお二人は毎回ピットウォーク中最後までサービスをしていてとても好感がありました。去年の宮田選手も初優勝からそのままチャンピオンでしたし、チームは昨年末から上り調子だし、今年の本命になりそうですね。マシンを降りた時のあの雄たけびを現地で聞いていたのは結構自慢です。

今回はW入賞だったKCMG。表彰台に向けた壁はまだありつつも、少なくとも下位チームではない、着実にポイントを積み上げていくチームになっていてとっても感動。今回SFgoが現地クーポンで2日間利用できましたが、無線を聞くとはっきりものを言う福住選手の加入はチームに間違いなくプラスになっていそうですね。今年は成績を期待して応援できそうで、今後が本当に楽しみです!

さて、今回のオートポリス観戦でスーパーフォーミュラの現開催地は全て訪れることができました。22年最終戦が初観戦だから結構ハイペースかも。数を重ねたとは言えサーキット観戦はまだ初心者マインドが十分残っているので、近く関東から行く各サーキットの観戦ポイントみたいなまとめ記事を書けたらなと思っています。今年もあと2-3戦は現地に行きたいなぁ。

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