1/18 GPレプリカーズ 126C2 G.ヴィルヌーブ ベルギーGP

フェラーリ1982

これぞ至高の一台

【GPレプリカーズ フェラーリ126C2 G.ヴィルヌーブ ベルギーGP 1982】

昨年没後40周年を迎え、新たにリリースされたGPレプリカーズの126C2。ドライバー付き、そして最後のレースとなったベルギーGP仕様のモデルで、出来が非常に素晴らしく126C2の決定版となるモデルでしょう。

ジル・ヴィルヌーブについて、そしてこの126C2ついてはこちらで昨年特集を組んでキャリアの全てを紹介していますので、ぜひそちらをご覧ください。この記事ではGPレプリカーズのモデルそのもののレビューが主題となります。なぜならそれだけでひと記事書けるほど素晴らしいからです。

日本での販売価格は約6万円と、アマルガムを除けばF1ミニカーの中でも最上位に高価なGPレプリカーズの1/18シリーズ。しかし近年はミニチャンプスのとんでもない値上げで、そのミニチャンプスの1/18とは1万円もない価格差となりました。5万円払っても不良が多いミニチャンプスを買うよりは1万円足してこちらを買った方が遥かに満足度が高いです、と下書きしていたのですが、GPレプリカーズの新製品は7万円弱に値上がりしてしまいました。悲しいですね。

新製品とあってボディの塗装の光沢が艶良く、レザー台紙と相まって高級感が素晴らしいモデルです。レジンモデルながらこれまで手に取ったどのモデルよりも重量感・存在感があります。ミニカーにレザー台座なんて、と思っていましたが乗せるモデルの出来が良いと様になりますね。GPレプリカーズからはヴィルヌーブ専用のコレクションシリーズが発表されており、そちらは赤い特別仕様の台座が用意されています。値上がりしてるけどそっちも欲しい……。

個人的に126C2よりは2勝を挙げた前年の126CKの方がルックスが好みだったのですが、このモデルを手に取ることでその考えも変わってきました。126C2は1/43スケールでは野暮ったい印象がありましたが、それは格安シリーズで乱発されてきたからであり、このように1/18スケールで丁寧に作り込まれるとこんなにかっこいいマシンだったのかと再評価してしまいます。じゃあ126CKもGPレプリカーズで買えば更なる満足感を得られるのか?という危険な思想が脳を過りますね。中毒症状みたい。

ここからアップショットにも耐えうる各所近影写真です。ジルが1982年に126C2に搭乗した5戦のうち、3戦はフロントウイングが搭載されず、西アメリカGPではリアウイング2枚重ねというやっつけ仕様でした。前後のウイングがちゃんと装備されたのはこのベルギーGPからで、それがジルにとって最後のレースなんですね。亡くなったレースの仕様のモデル化には賛否があるかもしれませんが、完全な126C2のジルモデルはこのベルギーGP仕様しかありません。

ドライバー近影。当時の大型バイザーが良く再現されています。このバイザーは開閉できるようなのですが怖くて触れません。シートベルトも印刷などではなく布製の物が別途製造されてしっかりと装着されています。まぁ、実際は装着していても意味が無かったんですけども……。

ステアリング周り。この時代は作りが簡素なので、現在の様にシールで済ませてもそれほど目立つわけではないのですがボタンの一つ一つが丁寧に塗り分けられています。ルーペで覗き込んでも楽しめる仕様です。素晴らしいですね。

この大絶賛のモデルで唯一残念なのがドライバーの表情です。顔まで塗装されているのですが、目がとても小さく誰か知らないアジア人が乗り込んでいるようです。ジルはもっとハンサムなんですけど……。かつてRB9でウェバーがヘルメットを脱いだモデルも誰これ?状態でしたが、レーシングカーのミニカーにおける人物の顔って基本的にクオリティ低いですよね。天下のGPレプリカーズでこれなら、他は推して知るべしなのですが。

マシン後部。フェラーリのV6ターボとリアサスペンション一式が細かく作り込まれています。このモデルで私の一番のお気に入りポイントがここで、かなり長い時間見ていられます。このモデルには5mm近い厚さの丈夫なアクリルカバーが付属しているので、大事なミニカーを埃を気にすることなく眺めることができます。最近はスパークもアクリルカバー付になったので、展示に困る主要な1/18はいよいよミニチャンプスのレジンモデルくらいになりましたねぇ。

いかがだったでしょうか。GPレプリカーズは1/43でも定価が2万円以上する高価な価格帯ですが、ミニチャンプスを買うよりはこちらを買ったほうが満足度は文字通り段違いだなと感じます。クラシックカーが中心なのでラインナップはそう被りませんけどね。特に1/18の出来はとても良く、このブランドを手に取るならぜひ1/18スケールをお勧めします。

ちなみにGPレプリカーズはよくトップマルケスと併記されますが、こちらがF1専門ラインに対してもう一方はそれ以外のモデルを指して区分されているようです。しかも扱う会社の社名はどちらでもなく、登記上はオランダに存在するんだとか。これは将来フェルスタッペンのラインナップ入りがあるでしょうか?出たら絶対買っちゃうね。

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