レッドブル RB5 M.ウェバー

レッドブル2009

あの雄たけびはかっこよかった

【ミニチャンプス レッドブルRB5 M.ウェバー 2009】

2002年のデビューから苦節8年、ようやく初優勝を掴み取ったウェバーのマシン。彼の初優勝の無線は大のお気に入りで、これ以上に喜びを感じる無線は未だにないと思っています。

レッドブル育成の新鋭ベッテルと組み結果が求められた2009年のウェバー。そのベッテルが第3戦でチームに初優勝をもたらすと、ウェバーも負けじとブラウンGPに割って入り2位を連発しました。そしてドイツGPでは自身初のポールポジションを獲得し、ついに初優勝の時が訪れます。

肝心のスタートはそれほど良くなく2番手バリチェロの追走を防ぐために幅寄せして接触してしまいペナルティを受けるのですが、確かこの裁定が出るまで結構時間が掛かってギャップを作る余裕があったんですよね。これで後退せずに済んだウェバーは参戦132戦目での初優勝という当時最も遅い勝利記録を打ち立てることになりました。

これでチャンピオン争いに名乗り出るかと思われましたが、後半戦ではまさかの5戦連続無得点と低迷しベッテルと大差をつけられてしまいます。終盤のブラジルGPで2勝目を挙げなんとかブラウンGP・ベッテルに次ぐランキング4位を死守しますが、彼の失点が無ければコンストラクターズはレッドブルにも可能性があったかもしれませんね。

そして続く2010年以降のベッテルとの確執や度重なる不運など待ち受ける暗い未来は予期できなかったドイツGPでの初優勝。歓喜の雄たけびをあげ、そのまま涙してしまう声が長い長い無線で流れ続けました。2002年にミナルディでデビューしてからジャガー・ウイリアムズと不遇なキャリアだっただけに、この無線には彼の苦労がありありと表現されていて大好きです。若い子の優勝無線では絶対でない味があるんですよ。

この最遅記録を更新したのは2020年のペレス。でも彼の無線は「言葉が無いよ」とクールに語るだけで、あまり感情的ではありませんでした……。

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